PS5版『ペルソナ5 ザ・ロイヤル』、PS4版所持者向けのアップグレードプランは用意されず。ゲームは買い直しに


アトラスは7月21日、『ペルソナ5 ザ・ロイヤル』移植版に関するFAQページを公開した。その中では、PS4版所有者向けのアップグレードプランが用意されていないことが明らかにされている。

『ペルソナ5 ザ・ロイヤル』は、『ペルソナ5』に追加要素を加えた完全版だ。ゲームとしては、昼間は日常を過ごしつつ、夜はダンジョンに潜入。学生生活と怪盗生活の二重生活が展開される。また「ザ・ロイヤル」を冠する同作では、本編では語られなかった3学期も描かれる。もともとボリュームの大きかった『ペルソナ5』に、さらなる要素を加えた特大ボリューム作品に仕上げられている。

『ペルソナ5 ザ・ロイヤル』は2019年10月にPS4向けに発売された。そして、今年10月21日にはPS5/Xbox One/Xbox Series X|S/Nintendo Switch/PC(Steam/Windows Store)向けに移植リリースされる。なお移植作品については、タイトルは『ペルソナ5 ザ・ロイヤル リマスター版』と銘打たれている。

一方で、本作PS4版所有者向けのPS5リマスター版へのアップグレードプランなどは開示されていなかった。そして本日になり、PS4版所有者向けのアップグレードプランが用意されないことが明らかになっている。つまり、PS4版を持っていたとしても、PS5版がほしければ新規購入が必要となる。

アトラス公式ホームページより


今回の対応は、かなり珍しいだろう。というのも、一般的には、PS4でリリースされているゲームがPS5でも出る場合は、なんらかのアップグレードプランが用意される場合が多い。PS4とPS5版が同時に発表される場合は無料のケースが多く、PS4版が前もって発売され、PS5が後発で発表されたタイトルについては、100円を支払うことでアップグレードを可能とする手法がとられるケースが多い。これは不当景品類及び不当表示防止法に関わる判断であるとされている(2K/EAA!)。PS5版リリースに際して、PS4版所持ユーザーにゲーム自体の買い直しを求めるゲームは珍しいだろう。

直近の例としては、国内PS4版『スノーランナー』について、PS5向けのアップグレードプランが用意されていないことが明かされていた。国内販売を担当するオーイズミ・アミュージオは「権利元の意向により発売済みの本作PS4版とは内部システムに違いが生じているため」と説明していた(関連記事)。こちらは国内と海外の販売元が違うことがひとつの理由としてあげられる。

ただしアトラスについては、そもそも開発自体が国内拠点。アップグレードプランの用意が検討されたが断念されたのか、そもそもアップグレードプラン自体が検討されなかったのか。不当景品類及び不当表示防止法が絡んでいるのか。『ペルソナ5 ザ・ロイヤル リマスター版』と銘打たれている関係で、別作品と仕上がっているから買い直しなのか。いずれも推測にすぎない。

編集部はアトラスに、アップグレードプランが用意されなかった経緯について問い合わせ中である。『ペルソナ5 ザ・ロイヤル』はPS4向けに発売中。『ペルソナ5 ザ・ロイヤル リマスター版』は、10月21日にPS5/Xbox One/Xbox Series X|S/Nintendo Switch/PC(Steam/Windows Store)向けに発売予定だ。



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