国内の個人ゲームデベロッパー727 NOT HOUNDは7月8日、『国際指定怪異123号 廃村』Steamリマスター版を7月26日に配信すると発表した。通常価格は税込500円。リリースからの一週間は記念セールが予定されており、20%オフの400円で購入できるそうだ。
『国際指定怪異123号 廃村』は、ある特殊な村の封じ込め任務にあたる、3D探索ホラーゲームだ。本作の舞台は、「廃村」と呼ばれる奇妙な“無人村型の怪異”である。廃村は毎年出現し、1人の少女が生贄として幽閉されている。プレイヤーは、廃村に突入する3人の特殊部隊員と1人のさらわれた少女、合計4人を操作。怪異の徘徊する廃村からの脱出と、廃村自体の封じ込めが目的となる。
怪異「廃村」は、何度閉じても翌年には再び顕現するためか、閉じる方法がはっきり判明しているようだ。村内には、巨人が3体埋葬されている。巨人を掘り出して呪体とセットで燃やすと、廃村が閉じる。プレイヤーは、3人の特殊部隊員と1人の少女を操作して、廃村内に存在する小屋を探索。必要な道具を集めて巨人3体を燃やせば、廃村が閉じて脱出成功となる。ただし廃村の封じ込めプロトコル(手順)には、多くの困難が待ち受けている。
まず巨人を掘り出して燃やすには、巨人が地面に埋葬された状態からスコップで掘り出さなければならない。呪体は小屋の隠し部屋にあり、隠し部屋へ入るには先に壊れた発電機を修理する必要がある。一方廃村内には、「世話係」や「信仰の成体」、「赤子」と「悲願」などと呼ばれる、複数の怪異が存在。怪異たちはそれぞれ独自の行動パターンを有しており、主人公たちに容赦なく襲いかかってくる。本作では巨人の掘り出しと発電機の修理には実時間で45秒から1分程度時間がかかる上、アイテムを集めるため廃村を探索する中で、同時に怪異にも対応する必要があるわけだ。
また本作では、プレイヤーが4人のキャラクターを並行して操作する。操作キャラクターは、時間のかかる作業中も含めていつでも切り替えられるが、怪異は待機中のキャラクターに対しても容赦なく襲いかかってくる。特殊部隊員は2人死んでもクリア可能であるものの、操作キャラクターが4人おり3人は待機に回ってしまうのも本作の難しい点の一つだろう。
廃村での作戦行動時間は15分。プレイする度に村内はランダムに変化し、練習用の簡単なモードなど複数の難易度が存在している。廃村内は屋外ではトップビューで、屋内では3Dのレトロ風なグラフィックで、奇怪な無人村の様子が不気味に表現されている。4人のキャラクターを操って作業を進めながら怪異とも対峙する歯ごたえのあるゲームプレイが、独特の緊張感によって彩られている。
本作を開発しているのは、国内の個人ゲーム開発者である座間氏だ。727 NOT HOUNDは、同氏の名義となる。過去作としては、デッキ構築型ホラーゲーム『Playable Mockup』や、サバイバルSFホラー『HEAVY DREAM』などをリリース。『Playable Mockup』Steam版では、ユーザーレビューの件数は28件であるものの、100%の好評率となっている。また『Playable Mockup』のシステムをベースとした新作『フォトジェニック・マインド』が開発中だ。
『廃村』は、ふりーむ!にて2021年9月にフリーゲームとして公開された作品である。今回Steamで配信されるバージョンはリマスター版となっており、新たな敵や新アイテムなど、追加要素が登場。易しいものも含めて段階的に難易度を上げる新プレイモードや、出現する敵/AIレベル/アイテムを編集できるカスタムモード、新規会話も含まれているという。また『廃村』はNintendo Switch版も発表されているが、Steam向けのリマスター版はNintendo Switch版とも異なるバージョンとなるようだ。
『国際指定怪異123号 廃村』Steamリマスター版は通常価格税込500円で、7月26日に配信予定。リリースからの一週間は記念セールにより、20%オフの400円で販売予定となっている。また本作は、ふりーむ!にてフリーゲーム版も配信中だ。