3DRPG制作ツール「RPG Developer Bakin」発表。『プチコン』開発元の新たなツール
株式会社スマイルブームは7月8日、3DRPG制作ツール「RPG Developer Bakin」(以下、Bakin)を発表した。リリース時期は2022年で、Steamにて早期アクセス配信予定だ。スマイルブームは、ゲームを作れるプログラミングツール『プチコン』シリーズなどで知られる開発元。
「Bakin」は、“プログラミング不要”を謳う3DRPG製作ツールだ。ユーザーは同ツールを使うことにより、プログラミングをすることなく、直感的な操作で高度な機能を使いこなしてRPG制作を楽しめるという。マップエディターやカメラツールなど、ゲーム制作を助けるツールのほか、ゲームに使えるグラフィックやサウンド関連のアセットも用意。ゲーム制作をすぐに始められるという。また、同ツールで制作したゲームは有償無償を問わず、ロイヤリティーフリーで配布が可能とのこと。
具体的な機能として、マップエディターでは草原・石畳・木の床といった地形を用いて、高低差あるマップが設計可能。ペンで絵を描くような感覚でマップを作れるそうだ。また、草花や岩のほか、家や家具などさまざまなオブジェクトを手軽に配置。オブジェクトの拡大・縮小・変形などを自由におこなったり、窓やバルコニーなどのパーツを組み合わせてモデルのカスタマイズもできるそうだ。
ほかにも、エフェクト機能を使って天候の変化や立ち込める霧を表現したり、ボカシを使って遠近感を表現するなどの画作りも可能。ブルーム、DoF(被写界深度)、アンビエント、フォグなどの機能をもち、それらを組み合わせたプリセットデータも用意されているそうだ。
そして、イベントエディターではパネルを並べるだけでさまざまな機能を実現できるという。イベントパネルは「会話をする」「サウンドを鳴らす」「キャラの位置を変える」「選択肢で分岐する」などの機能をもっている。それらを組み合わせて、ストーリーやバトルのなかでの出来事を制御できる仕組みだ。また、アイテムの入手などRPGでよくあるイベントはテンプレート化されており、必要項目をカスタマイズするだけで利用可能とのこと。そしてデータベース機能では、主人公やモンスターのほか、スキルやアイテムなど、さまざまなデータを細かく決定可能。設定項目をカスタムすることで、思い描いた要素を作り上げていけるようだ。
「Bakin」を手がけるスマイルブームは、札幌を拠点とする国内デベロッパーだ。同社が手がけるプログラミングツール『プチコン』シリーズは、「気軽にプログラミング、ゲーム制作が楽しめるソフト」とのコンセプトを掲げている。また、同社は3DRPG制作ツール「SMILE GAME BUILDER」も展開している。こちらは「Bakin」とコンセプトを同じくするツールであり、プログラミングなしでの手軽なゲーム制作を魅力としている。つまり、「Bakin」は「SMILE GAME BUILDER」の次世代版のような立ち位置になるのだろう。そして、手軽にユーザーの創造性を発揮できるツールとのコンセプトは一貫しているようだ。
なお、「Bakin」はリリース後の早期アクセス配信期間として約1年間を見込んでいる。早期アクセス配信開始時点でも基本的な制作機能を有しており、配信時に同梱されるサンプルゲームと同等のものが作れるようだ。正式リリースに向けては、機能の改善や新機能の追加を実施。正式バージョンではローカライズを容易にする機能やC#スクリプトのリファレンス機能のほか、イベントパネルの追加やそのほかのツールも追加される予定とのこと。なお、早期アクセス配信期間中は、正式リリース版よりも安く購入できるとのこと。
「RPG Developer Bakin」は2022年、Steamにて早期アクセス配信予定。
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