Nintendo Switch用コントローラー「8BitDo Lite SE」発表。身体に不自由のあるゲーマーのために周辺機器メーカーが開発

ゲーム周辺機器メーカーの8BitDoは6月15日、Nintendo Switch/Android向けコントローラー「Lite SE」を発表した。Lite SEは、手に不自由のある人のために開発されたのだという。

ゲーム周辺機器メーカーの8BitDoは6月15日、Nintendo Switch/Android向けコントローラー「Lite SE」を発表した。7月15日発売予定で、価格は4727円。
 

 
Lite SEは、Nintendo SwitchやAndroidに対応するBluetoothコントローラー。サイズは120x66x26.35mm、重量82.65gと軽量コンパクトなデザインだ。1〜2時間の充電で18時間プレイ可能とのこと。8BitDoは、Nintendo SwitchやXbox、PC向けのコントローラー製品を数多く手がけており、本製品に似たスタイルのものは過去にも発売している。ただLite SEはそれらとは異なる特徴をもっている。

実はこのLite SEは、手に不自由のある人のために開発されたのだという。8BitDoの共同設立者でチーフデザイナーのWeiling Li氏は、さらに多くの人にゲームを楽しんでもらうために、自らのデザインスキルを活かすことを考えたとコメント。本製品の開発にあたっては、脊髄性筋萎縮症を患うOskar Karlssonという少年とその家族に協力してもらったそうだ。
 

 
Lite SEの特徴は、入力操作に使うすべてのボタンなどがコントローラーの前面に配置されていることにある。通常はコントローラーの上部側面に存在するバンパーボタンやトリガーも、ボタンとして前面に配置。アナログスティックの押し込み操作にあたるL3/R3もボタンとして独立させており、また十字キーは4つの独立したボタンとなっていることが分かる。

各ボタンおよびアナログスティックは、わずかな力で反応する設計のものを採用。ボタンには滑り止め加工も施されている。また、コントローラーを机に置いて使用することを想定し、背面には滑り止めのラバーが貼られている。ボタンの配置だけでなく、特別な設計や細かな配慮が施されているようだ。

このほかの機能面としては、モーションセンサーや振動機能を内蔵。任意に設定可能な連射機能も用意されている。
 

 
前出のOskar君は手の力が弱く、普通のコントローラーは上手く扱えないとして悩んでいたそうだ。そこで父親が、彼のためにコントローラーをさまざま自作したものの、満足いく結果は得られず。そうしたなかで、8BitDoとLite SEを共同開発することになったようだ。Oskar君は、これまで上手くできなかった操作も、Lite SEにてできるようになったと述べている。

身体に不自由を抱えるゲーマーのためのコントローラー製品というと、マイクロソフトのXbox Adaptive ControllerやホリのFlex Controllerなども存在する(関連記事)。この両製品は似たコンセプトをもち、本体には基本的な操作系のみが搭載され、各種操作はユーザーにあった外部ボタンを接続して使用する。Lite SEには、こうした柔軟なカスタマイズ性は備わっておらず、誰にでも適応できるとはいえなさそうだ。しかし、両製品と比べはるかに安い価格で提供されるという点では画期的である。

Lite SE」は、8BitDoの公式ストアにて予約受付中。7月15日に出荷予定で、価格は4727円だ。

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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