『Apex Legends』蘇生のライバル出現で、ライフラインの使用率減少がとまらない。開発者は今後に言及

『Apex Legends』新シーズン「救世主」開幕から、ライフラインの使用率が減少の一途をたどっているようだ。ライフラインは、『Apex Legends』における、アンロックの必要のない8人の初期レジェンドのひとりだ。

Apex Legends』新シーズン「救世主」開幕から、ライフラインの使用率が減少の一途をたどっているようだ。海外メディアThe Gamerが伝えている。我らが衛生兵に、いったい何があったのだろうか。
 

 
ライフラインは、『Apex Legends』における、アンロックの必要のない8人の初期レジェンドのひとりだ。チームの回復や専用ケアパッケージ要請などで、チームのサポートに特化したレジェンドとなる。なかでも、パッシブアビリティは、D.O.C.ヒールドローンを展開して仲間を蘇生させるという能力。ダウンした味方を起こしつつ、自身は自由に動くことができるという、強力なアビリティだ。同時に2人目の味方を通常蘇生することや、迫ってきた敵に対処することが可能となる。

ドローンによる自動蘇生は、シーズン5における「失われた財宝」イベントアップデートにて追加された能力だ。当初はドローンがリバイブシールドも展開するという、さらに強力なアビリティであった。しかしながら、シーズン9にてシールドは没収され、現在の能力に落ち着いたというわけだ。
 

 
一旦はゲームから姿を消したリバイブシールドだが、新シーズン「救世主」では、このリバイブシールドが新レジェンドであるニューキャッスルのパッシブアビリティとして、復活することになる。ニューキャッスルのパッシブは蘇生中にリバイブシールドを展開し、味方を引きずっていくという能力だ。ニューキャッスルが装備中のノックダウンシールドのレベルに応じて、展開されるシールドは強化される。ライフラインのように自由に動き回って戦うことはできないが、強力な蘇生アビリティといえるだろう。

そして、ニューキャッスルという蘇生におけるライバルの出現によって、新シーズンではライフラインを使うプレイヤー数は減少の一途をたどっているようだ。『Apex Legends』におけるさまざまなデータを集計しているサイトであるApex Legends Statusにて、その傾向が確認できる。なお、本稿におけるデータは、すべて執筆時点での数値となるため、留意されたい。
 

 
同サイトによると、ライフラインのシーズン12でのピック率は5%前後をキープしていた。一線級とまではいかないが、ホライゾンやバンガロールといった中堅ポジションのレジェンドと並んで、一定の人気を維持していたことになる。しかし、新シーズンに入って、ライフラインのピック率は一気に4%を下回り、低下を続けている。

さらに、ライフラインの使用プレイヤー数の比率は7日前と比べて15%近くも落ち込んでいる。もちろんこれは、ニューキャッスルをお試しで使ってみるプレイヤーが多かったことも影響しているのだろう。ほかのレジェンドたちにも、同様の傾向がみられる。ただ、15%という使用プレイヤーの減少率は、群を抜いている。深刻なバグが発見されたローバやレイスのプレイヤー減少率を追い抜く数字だ。

これといった新たなバグが確認されていないライフラインの使用率が激減している理由は、やはりニューキャッスルの登場によるものと考えていいだろう。強力な蘇生能力を有するニューキャッスルは、チーム内での役割にも重なる部分がある。ニューキャッスルと同時にピックされないことが多いのも、向かい風となっているのだろう。ニューキャッスルに乗り換えた元ライフラインのプレイヤーも多いかもしれない。ほかにも、新たな設備であるIMC武器庫では、ライフラインケアパッケージと同様にチームの装備に応じた強化物資を入手できる。これも、使用率減少の一因といえるかもしれない。
 

 
そして、使用率減少に拍車をかけているかもしれない要因はもうひとつある。シーズン13ではライフラインの強化がおこなわれない予定であるという、開発者の発言だ。本作でシニアゲームデザイナーを務めるDevan McGuire氏は、海外メディアThe Gamerに対し以下のように発言している。

まず、同氏によると、「ライフラインにはいくつかの改変が検討されていますが、シーズン13では実施されない予定です」とのこと。優先度が低い理由としては、ライフラインは蘇生アビリティにおいて、ニューキャッスルとの差別化に成功していると開発チームは認識しているからだという。「ライフラインは、2人同時の蘇生や、戦いながらの蘇生が可能です。これらはニューキャッスルにない、ライフライン独自の強みです」とのことだ。

その裏付けとして、開発チームは既存のレジェンドのピック率や勝率、全体的なパフォーマンスを常に調査しているそうだ。新レジェンドの開発も、そうした環境に適合するように計算されているという。今回のライフラインの使用率減少も、想定の範囲内なのかもしれない。
 

 
『Apex Legends』新シーズン「救世主」で登場したニューキャッスル。華々しく参戦した新レジェンドの裏で、リリース時から戦い続けてきたライフラインが思わぬ向かい風を受けているようだ。これからライフラインの使用率は回復していくのか、あるいはそうならずに強化が施されるのか。今後の動向に注目したいところだ。ちなみに、本日リリースされた『Apex Legends Mobile』では、ライフラインがシールド付きドローン蘇生を使用可能な状態で参戦している。全盛期のライフラインが気になる人は、ぜひプレイしてみてほしい。

Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

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