『Apex Legends Mobile』は必要スペックぎりぎりでもプレイできるのか? iPhone6Sで挑む先行プレイレポ

日本時間で5月18日0時、全世界同時リリースとなる『Apex Legends Mobile』。このたび弊誌はElectronic Artsから、『Apex Legends Mobile』のメディア向け発表会および先行プレイ体験に参加する機会を頂いた。

日本時間で5月18日0時、全世界同時リリースとなる『Apex Legends Mobile』。新たな戦いの幕開けに期待が高まる中、このたび弊誌はElectronic Artsから、本作のメディア向け発表会および先行プレイ体験に参加する機会を頂いた。そこで本稿では、発表会で明かされた情報を交えつつ、先行プレイのレポートをお届けしていく。なお、筆者がデモプレイに用いたデバイスは、本作の必要スペックぎりぎりとなるiPhone6Sである。後半では、同デバイスでも快適なプレイが可能なのかを検証する、実際のプレイ動画も掲載している。
 

 
今回の『Apex Legends Mobile』先行プレイでは、正式リリース時に実装されると思われる、ほぼすべてのコンテンツを体験できた。まずは、ゲームモードについて紹介しよう。ゲームモードには、メインとなるバトルロイヤルのほか、6v6のチームデスマッチ、アリーナモード、ランクマッチ、バトルロイヤルイベント、チュートリアル、フリー訓練が用意されている。いずれのモードもFPP(一人称視点)・TPP(三人称視点)を選択可能で、プレイヤーの視点設定によってマッチングも分かれるようだ。各モードについて詳しく紹介していこう。

まずは、メインとなるバトルロイヤルモードから。マップには、ワールズエッジが用意されている。本作のワールズエッジでは、HD版において過去に存在した人気エリアである、キャピトルシティが登場する。現在HD版では、フラグメントイーストとウエストに分断されてしまった都市が復刻するわけだ。ほかにも、マップ内を駆け抜ける列車のほか、掘削場や燃料庫といった懐かしのエリアが登場する。

一方で、新エリアとしてはクリマタイザーが登場。列車庫(HD版における現在のランドスライド)の北が雪景色に変わり、巨大なタワーがそびえたっている。なお、現在HD版にも同名のエリアが、製錬所に置き換わるかたちで存在する。同エリアにおけるタワー状の建造物が、モバイル版クリマタイザーに配置されているようだ。
 

 
バトルロイヤルモードでは、アイテム回収を自動でおこなってくれる便利な設定が存在する。デフォルトで有効になっていて、回復アイテムや装備武器の弾薬などを一定数までストックしてくれる。ただし、グレネードや一定数を超えた回復アイテムは自動回収されないので、手動で拾う必要がある。なお、自動回収のON/OFFは、画面上に表示されるタブで素早く切り替え可能だ。ほかにも、体力状態に応じた推奨回復アイテムが提示されるといった、プレイヤーの操作を補助する機能が搭載されている。モバイル端末でも、快適なプレイが可能となっていた。
 

 
マルチプレイタブからはアリーナモードと、TDM(チームデスマッチ)モードがプレイ可能だ。これらのモードでは、ゲームマップが時間で切り替わる。また、大砲などのキングスキャニオンのエリアも、ゲームマップとして登場する。

アリーナモードは、プレイヤーレベル10から遊ぶことができる。HD版と同じく3v3のラウンド形式で、運の要素を排除した熱戦を楽しめるモードとなる。マップとしては、火力発電所・大砲・オーバーフローが登場する。

TDM(チームデスマッチ)は、モバイル版にて初登場となるゲームモードだ。6v6でリスポーン無制限の戦闘が繰り広げられ、先に30キルに到達したチームの勝利となる。拠点リスポーンと、ランダムリスポーンの2種類のモードが存在。武器はマッチ開始時に選択できるほか、フラグ/アークスター/テルミットといった3種のグレネードを1つずつ所持している。回復アイテムはシールドセル/注射器が無制限で使用可能なほか、シールドは一定時間被弾しないことで自動回復する。マップとしては、拠点リスポーンでは大砲・オーバーフロー・マーケットが、ランダムリスポーンではスカルタウン・火力発電所・大砲が登場する。
 

 
ランクマッチには、プレイヤーレベル8から挑戦可能。ブロンズの下に実装されたアイアンランクからのスタートとなる。また、モバイル版でのランクマッチのシーズン期間は2か月だ。HD版よりも1か月短いが、そのぶんスピーディなランクアップが可能となるそうだ。

バトルロイヤルイベントには、期間限定モード(LTM)が3種類用意されている。デモプレイ時には、HD版にも登場したLTMである、危険武装とフラッシュポイント、そしてモバイル版で初登場となるクイックバトルが実装されていた。クイックバトルでは、参加部隊数が10部隊となるほか、リングが1度収縮した状態からゲームが始まる。素早く試合が決着するため、短い時間でも最後まで楽しめるバトルロイヤルモードだ。

フリー訓練では射撃訓練場のほか、ウィークリーチャレンジやアドバンストレーニングレベルといった応用練習も用意されている。ウィークリーチャレンジでは、シーズン通貨やXPなどの報酬を獲得することも可能だ。
 

 
ここからは登場レジェンドについて紹介していこう。まず、ブラッドハウンド/ジブラルタル/ライフライン/パスファインダー/レイス/バンガロール/コースティック/ミラージュ/オクタンといった、HD版でもお馴染みのレジェンドたちが登場する。レイスの忍者のようなダッシュモーションや、ライフラインの蘇生中のリバイブシールドなど、過去のHD版での要素の復活もみられた。そして、モバイル版限定の新レジェンドとして、フェードが参戦する。

家族の仇を討つためにApexゲームに参戦したフェードは、ハイテクスーツによるフェーズ技術を駆使して戦うレジェンドだ。パッシブアビリティはスリップストリームで、スライディング後に移動速度が上昇する(クールダウン時間10秒)。戦術アビリティはフラッシュバック。虚空に突入して、数秒前にいた場所へと戻るアビリティだ(クールダウン時間20秒)。そしてアルティメットアビリティはフェーズチャンバー。投てき型デバイスでフェーズケージを解き放ち、範囲内のレジェンド全員を虚空に送り込むというアビリティだ(クールダウン時間90秒)。

フェードのアビリティは、いずれもなかなか強力で、個性的なアビリティとなっている。パッシブアビリティは発動条件が容易なため、非常に便利なものだ。さらに、戦術アビリティは高所から降りたあとにすぐさま戻ることができるなど、多彩な使い方ができる。アルティメットアビリティについては、やや使いどころが難しいものの、味方を逃がすときや敵に囲まれた際に活用できるアビリティといえるだろう。戦術・アルティメットアビリティともに、使いこなすには慣れが必要となりそうだが、幅広い応用ができそうだ。なお、フェードでの実際のプレイの様子は、あとに掲載した動画でも確認できる。
 

 
そして、モバイル版限定の要素として、レジェンドのアビリティにさまざまなパークを装備することが可能となっている。たとえば、ブラッドハウンドには敵をノックダウンさせると戦術アビリティが回復するパークが、ジブラルタルにはノックダウン中にプロテクトシールドを展開できるパークが存在する。通常パークのほか、フィニッシャー時のメリットを強化するパーク、アビリティに関するパークの、3つのパークを装備可能。各レジェンドにそれぞれ3種類ずつ、9つのパークが用意されている。

パークのアンロックには、レジェンドマスタリーのレベルアップが必要だ。それぞれのレジェンドを遊ぶことでレベルが上がっていき、レジェンドマスタリーポイントが取得できる。このポイントを使うことで、パークをアンロック可能だ。

パーク機能実装によってレジェンドごとの個性がさらに強化され、HD版から大幅に変化した新鮮なゲームプレイを楽しめるだろう。一方で、やや強力すぎるように思えるパークもいくつか存在していた。そのため、ゲームバランスについては、正式リリース時やアップデートによる調整に期待したいところだ。

さて、ここからは実際のゲームプレイ映像をお届けしよう。前半は一人称視点でのTDMモード、後半は三人称視点でのバトルロイヤルモードのゲームプレイとなる。いずれも、新レジェンドであるフェードを使用した映像だ。なお、冒頭で述べたように、必要スペックぎりぎりとなるiPhone6Sでのプレイとなる。画質クオリティは、最低の「荒い」に設定してある。
 


TDMモードでは、比較的快適なプレイが可能であった。相手の動きなどはややカクついて描写されているものの、ほかにはそれほど不安定な部分もない。TDMモードやアリーナモードであれば、古い端末でも快適なプレイが可能といえるだろう。

一方、バトルロイヤルモードでは、やや不安定なプレイとなった。映像では検証として、あえて負荷の大きいキャピトルシティに降下。降下直後は、グラフィックが読み込まれるまで、落ちているアイテムなどが確認できない状態となっている。すぐ近くに敵が降下してきた場合には、死活問題となりそうだ。

戦闘中は、負荷の高さで動作が不安定になることが何度かあった。周囲の敵の数が多くなると、特に負荷が増すようだ。やはり高負荷エリアでは、快適なゲームプレイは難しいのかもしれない。とはいえ、アプリがクラッシュすることはなく、プレイ自体は可能であった。iPhone6Sより上のスペックを有する端末であれば、さらに高いグラフィック設定で快適なプレイが可能と思われる。
 

 
最後に、そのほかの要素について紹介していこう。モバイル版では、バトルパスが1か月ごとに用意されている。毎月さまざまなテーマに沿った、有料・無料の報酬が獲得可能だ。バトルパスを盛り上げる専用ムービーも用意されていた。

くわえてゲームの操作について。画面上に表示されたボタンを、タッチおよびスワイプして操作していく。ボタン配置はテンプレートがいくつか用意されているほか、設定から自由にカスタマイズすることも可能だ。ほかにも、多種多様な設定項目が存在するため、自分好みの操作設定でプレイできるようになっている。

また、デモプレイでは、Bluetooth接続によるゲームパッドを使用することも可能となっていた。検証のため、iPhone6SにDualSenseおよびDualShock4をBluetooth接続したところ、どちらも使用可能であった。iPhone6Sでは、画面から離れてゲームパッドで操作するのは少々難しかったものの、タブレットや画面の大きな端末であればこちらでも快適にプレイできるだろう。ゲームパッド用のボタン配置設定も用意されていた。デモプレイでは不具合によって細かい設定ができなかったが、正式版に実装されるのであれば、ここは改善されているものと思われる。
 

 
以上が、『Apex Legends Mobile』先行プレイの内容となる。『Apex Legends』における、軽快なゲームプレイやハイスピードな戦闘などの持ち味は、モバイル向けの本作においても健在であった。さらに、アイテムの自動収集機能などの、モバイル向けに最適化された操作は、よりスムーズなゲームプレイを可能にしていた。また、モバイル向けの新要素として、新レジェンドであるフェードや、TDMモード、そしてレジェンドたちの個性をさらに強めるパーク機能などが登場する。これらは、HD版のプレイヤーにも、新鮮なゲームプレイをもたらしてくれることだろう。

Apex Legends Mobile』は、5月18日0時より基本プレイ無料(アイテム課金あり)で配信予定だ。対応プラットフォームはiOS/Androidとなっている。また、事前登録によって装飾アイテムが入手可能だ。気になる人は忘れずに登録しておこう。

Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

記事本文: 2613