『Apex Legends』”0.06%”で見られるニューキャッスルの激レアアニメーションが発見される。開発者も感動

 

Apex Legends』の新レジェンドであるニューキャッスルの、隠しアニメーションを発見したユーザーがさっそく現れた。アニメーションは海外掲示板Redditに投稿され、開発者が反応を示している。
 

 
『Apex Legends』シーズン13「救世主」では、新たなレジェンドとしてニューキャッスルが登場した。同レジェンドは、素性を隠して活動するヒーローである。その正体は、バンガロールの兄、ジャクソン・ウィリアムズであることが、ローンチトレイラーにて明かされていた。ジャクソンはかつて、バンガロールを命懸けで救い、その際に死亡したと思われていた。しかしながら、実は何とか生き延びており、ハリス・バレーというのどかな町でラモント・クレイグと名前を変え、家庭を築いていたのだった。そして、紆余曲折の末、彼はニューキャッスルとしてApexゲームに参戦することになる。

そんなニューキャッスルには、妹のバンガロールとの掛け合いボイスラインがもちろん用意されている。仲睦まじい、というわけではないが、掛け合いからは互いの思いやりが何となく滲み出ている。それだけでなく、フィニッシャーについても、ニューキャッスルには対バンガロール専用のものが存在する。初の血縁関係のレジェンド2人ということで、なかなか気合の入ったつくりになっているのだ。そして、実はこの2人の関係性を示す要素はさらに存在する。それは、ロビー画面でニューキャッスル選択時に発生するものだ。

ロビー画面では、選択中のレジェンドが現れて、各々の個性に合わせた多彩なアニメーションを披露してくれる。たとえば、ミラージュであれば分身と戯れる、ヴァルキリーであればビールを飲んでくつろぐ、といった具合だ。そして、ニューキャッスルには、このロビー画面にて確率で発生する、隠しアニメーションが存在するのである。このアニメーションを運よく発見したユーザーが、海外掲示板Redditにクリップを投稿している。
 

 
ニューキャッスルが満足気な様子で佇むロビー画面。すると、バンガロールが左からフラフラと乱入してきたではないか。そして、彼女はニューキャッスルを前にして、彼の姿を盛大に茶化しはじめた。何その恰好、と言わんばかりの煽りっぷりである。先ほどの堂々としたポーズをマネしたり、お腹のポッコリ加減を示したりして、はやし立てるバンガロール。中の人をよく知っているからこそ、余計に滑稽に見えるのだろう。一通り煽りきったあと、満足気にバンガロールは去っていった。それを見送るニューキャッスルは怒るどころか、どこか嬉しそうな表情を浮かべていた。

短いながらも非常に凝ったつくりの掛け合いアニメーション。スレッド内でも、「非常に優れた、流れるようなモーションキャプチャーです。本当に日常の1コマという感じがする」といった賞賛のが上がっていた。中には、兄と自分自身とのやり取りを思い出したというユーザーの投稿もあった。そして、このスレッドには、Respawn Entertainmentにてリードアニメーターを務めるMoy Parra氏も反応。「兄妹の茶化し合いをみんなで楽しんでくれたようで嬉しいです。ニューキャッスルの制作は本当に楽しいものでした」とコメントを残している。

そして、このレスの前に、Moy Parra氏はツイートにて驚くべき事実を明かしている。実はこの掛け合いは、0.06%という超低確率で再生される激レアアニメーションだったというのだ。にもかかわらず、先ほどのクリップは、開幕からわずか15分ほどで投稿されたものだったのである。開幕直後で、レアか通常かの見分けがつくはずもないため、投稿者は通常のアニメーションと思って投稿したはずである。スレッド内のユーザーについても、同様だと思われる。
 

 
誰もが予期しないかたちで、お披露目されることとなった隠しアニメーション。しかし、Moy Parra氏は、あっさり見つけられて悔しいとは感じていないようだ。それどころか、ゲームコミュニティが起こした奇跡ともいえるサプライズに、感激している様子。これは、サプライズが源流となっている『Apex Legends』において、むしろシーズン開幕を祝福する出来事だといえるからかもしれない。

『Apex Legends』には、サプライズがいくつも存在する。それは開発者が仕込んだイースターエッグであったり、今回のような低確率のモーションであったりと、多様なかたちをとっている。そもそも、本作は予告なしの突然のリリースから、サービスが始まった作品だ。サプライズが本作のDNAであることは、開発チームも強く意識しているそうだ(関連記事)。そして、ユーザーを驚かせるはずが、逆に驚かされてしまうこともよくあり、それが開発における大きな楽しみなのだという。
 

 
今回の一幕は、まさに開発者・ユーザー間のサプライズの応酬であったといえる。Moy Parra氏が悔しさではなく、感激を覚えた背景には、そうした開発精神も少なからず関係しているのだろう。これからも、本作のゲームコミュニティがサプライズを生み出し続けていくことに期待したい。

『Apex Legends』では、本日よりシーズン13「救世主」が開催中だ。