猫とバタートーストのパズルアクション『Cato』PC向けに無料配布中。「バター猫のパラドックス」で無限浮遊を発動

インディー開発者のBlasin Ree氏は5月5日、『Cato』を配信した。『Cato』は、猫とバタートーストを主人公とするパズルアクションゲーム。

インディー開発者のBlasin Ree氏は5月5日、パズルアクションゲーム『Cato』を配信した。対応プラットフォームはPC(itch.io)で、無料で配布されている。本作は、ゲームジャムイベント「BOOOM」に同氏のチームが参加した際に制作した作品とのこと。Twitterユーザーのクチナワ氏が本作の存在について投稿し、注目を集めているようだ。
 

 
『Cato』は、猫とバタートーストを主人公とするパズルアクションゲーム。一見奇妙にも思えるこの主人公キャラの組み合わせは、いわゆる「バター猫のパラドックス」をモチーフにした作品であることに由来する。

バター猫のパラドックスとは、「落下した猫は常に足から着地する」「落下したバタートーストは常にバターを塗った面が地面につく」という2つの言い伝えをもとに、「もし猫の背中に、バターを塗った面を上にしたトーストをくくりつけたら」と考えた際に生まれる逆説。この場合は、猫が足から着地しても背中で着地しても、前提となる言い伝えのどちらかに相反する結果となる。

前置きが長くなったが、本作では猫とバタートーストをそれぞれ操作し、協力し合いながらステージのゴールを目指す。猫は左右への移動が可能だが、ジャンプはできない。一方のバタートーストはジャンプはできるが、歩くようなかたちでの移動は不可。またバタートーストは、左右どちらか向きを指定して斜めにジャンプすることとなり、壁に当たった際には三角跳びができる。
 

 

 
各ステージでは、最初は猫とバタートーストが離れた場所にいる場合が多く、最終的には猫の背中にバタートーストをくっつけて、一緒にゴールに入る必要がある。それぞれ移動手段に制限があるなか、スイッチを押して壁や足場を動かすなどのパズルをこなし、両者が出会えるルートを導き出すのだ。パズルによっては、タイミングを合わせるように、猫とバタートーストを同時に操作しなければならない場面もある。

またステージ内には、バタートーストを一定の方向に射出するトースターや、三角飛びできない特殊な壁、別のエリアに繋がる配管などのギミックもある。なお配管は猫だけが利用可能。“猫は液体”なので仕方がない。

そしていざ猫とバタートーストが出会うと、「バター猫のパラドックス」による新たな能力が発現する。バタートーストを背中につけた猫はジャンプが可能になり、さらにジャンプボタンを連打することで空中を浮遊することもできる。足からも背中からも着地できない、パラドックス状態を表現しているわけだ。ジャンプをやめると結局足から着地してしまうが、それはそれ。なお背中のトーストは、真上に打ち上げるかたちで分離可能。これを駆使すれば、天井に配置されたボタンを押すことができる。
 

 
『Cato』は、PC(itch.io)向けに無料配布中だ。ゲームジャムにて制作されたこともあってかシンプルな作品ではあるものの、ユニークなコンセプトを上手くゲームプレイに活かしており完成度が高い。なにより猫とバタートーストのアクションがキュートである。興味のある方はプレイしてみてはいかがだろうか。開発者のBlasin Ree氏によると、本作に向けては今後さらなるコンテンツを追加する計画があるそうだ。



※ The English version of this article is available here

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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