一人称視点ホラー『Arruyo』Steam向けに6月3日に無料配信へ。スペイン内戦のトラウマと向き合う画家の物語

DigiPen Institute of Technologyは、一人称ホラー『Arruyo』を6月3日に無料配信する。対応プラットフォームはPC(Steam)。スペイン内戦の災禍から生まれた恐怖を克服するため、邸宅内に潜む謎を解き明かす。

工科大学のDigiPen Institute of Technologyは、一人称ホラー『Arruyo』を6月3日に無料配信する。対応プラットフォームはPC(Steam)。ホラーゲームのススメが伝えている。


『Arruyo』は、一人称視点のホラーゲームだ。スペインの画家であるフランシスコ・デ・ゴヤの、「黒い絵」や「戦争の惨禍」といった作品からインスピレーションを得て制作されたという。プレイヤーは、スペイン内戦の災禍から生まれた恐怖を克服するため、邸宅内に潜む謎を解き明かすことになる。

舞台となるのは、内戦の爪痕が残る、1950年代のスペイン。フランシスコ・デ・ゴヤは、邸宅にたったひとりで閉じこもって、紛争の恐怖の絵を描いていた。当時の飢饉と死の記憶が彼を苦しめ、裏切りの声が廊下に響き渡る。床下の奥深くから、何かが彼を呼んでいる、壁の内側に何かが這っている。ゴヤが人生の最も暗い記憶と向き合うとき、底知れぬ悪夢が彼を待ちうけているのであった。


ステージとなる邸宅は、スペインはアンダルシア地方のカントリーハウス建築を参考に構成され、3つのステージが用意されているとのこと。ストーリーは、スペイン内戦中に起きた、実際の出来事に触発されているそうだ。ちなみにタイトルである『Arruyo』は、スペイン語で小川を意味する言葉Arroyoや、子守唄を意味するArrulloに近い。ストーリーにおいても、川や子守唄がキーワードとなるのかもしれない。また、サウンドトラックはスペインの古典音楽にインスパイアされており、本作のゲームプレイを緊張感を与えてくれるだろう。


本作は、ゲーム開発などを専門とする工科大学であるDigiPen Institute of Technologyの、学生プロジェクトとして制作されたタイトルだ。同校のスペイン、ビルバオキャンパスに在籍する学生たちによって開発されている。学生プロジェクトながら、題材や恐怖表現などにも個性の光るタイトルだ。また、教育目的に開発されたゲームということで、販売価格は無料となっている。気になる人はぜひ遊んでみてはいかがだろうか。

『Arruyo』は、PC(Steam)向けに6月3日に無料配信予定だ。

Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

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