『VALORANT』新エージェント「フェイド」を先行プレイ。弱体化されたテイルウィンドの手触りなど含めたアプデ内容紹介


Riot Gamesは4月25日、『VALORANT』の新エージェント「フェイド」を発表した。ロール(役割)はイニシエーターであり、さまざまな索敵およびデバフ効果を持つアビリティーを駆使して戦う。

今回はインフルエンサー/メディア向けの先行体験会ということで、一足先に新エージェント「フェイド」を体験してきた。本稿では、新エージェント「フェイド」に関する情報や、新バトルパススキン、新スキンセット、そして予告されていたジェットの弱体化についてなど、先行体験会で入手した情報をどどんと紹介する。

新エージェント「フェイド」

フェイドのエージェント説明画面

フェイドはトルコ出身のイニシエーター。日本時間4月25日、アイスランドのレイキャビクにて行われていた『VALORANT』の国際大会Masters1にて、フェイドの公式トレーラーが全世界初公開された。

今回の先行体験会はMasters1終了直後に開かれたものであり、テストサーバーにてフェイドを実際に使用することができた。以下、フェイドのアビリティー概要である。

アビリティー概要

E – ホウント(チャージ数:1 / クールダウン:40秒)
奇怪なウォッチャーを呼び出す。「発射」で投げる。ウォッチャーは一定時間経過すると落下する。アビリティーを「再使用」すると、ウォッチャーを早く落下させることができる。ウォッチャーは地面に当たると暴れ、視界に入った敵の位置を特定して、その敵へと続くテラートレイルを作り出す。敵はウォッチャーを破壊することができる。

Eキーを押すと「ウォッチャー」と呼ばれる設置型の投擲物を構え、左クリックでそれを投げることができる。飛ばしている最中にEキーを再度押すと、「ウォッチャー」を真下に急降下させて即設置することが可能。投げてみると思ったよりも遠くには飛ばず、ある程度の距離を飛ぶと自動で真下に急降下する。どうやらフェニックスの「ホットハンド(モロトフ)」と同じ軌道と挙動のようだ。なお、「ウォッチャー」はレイナの「リーア」と同様に本体を撃つことで破壊することが可能である。

「ウォッチャー」を構えている様子
「ウォッチャー」が設置された後の様子。地面には「テラートレイル」と呼ばれる “線” が見える

注目すべきは「ウォッチャー」の効果で、設置すると「ウォッチャー」の周囲360度の視界に入った敵の位置を特定するだけではなく、その敵へと続く「テラートレイル」と呼ばれる地面上の ”線” を作り出す。位置の特定はソーヴァの「リコンボルト」と同じ効果で、遮蔽物を隔てていても敵の位置が分かるようになっている。また、「テラートレイル」は12秒間も敵を追跡し続けるようになっており、敵が移動した足跡は “線” となって延長されていく。この「テラートレイル」は敵の位置を特定するだけではなく、次に説明する「プラウラー」と組み合わせることでさらなる効果を生み出す。

C – プラウラー(コスト:250 / チャージ数:2)
プラウラーを呼び出す。「発射」でプラウラーを前方へ送り出す。「発射長押し」でプラウラーをクロスヘアの方へ方向転換させる。プラウラーは最初に見つけた敵またはテラートレイル(恐怖の爪痕)を追い、接触した敵の視界を悪化させる。

Cキーを押すと「プラウラー」と呼ばれるアビリティーを構え、左クリックでそれを放つことができる。また、左クリック長押しである程度の方向転換ができる。なお、方向転換ができるのは横方向のみで、クロスヘアを上下に動かしても移動させることはできない。

放たれた「プラウラー」は3秒間地面を水平に移動し続け、前方の扇状範囲内に敵を感知するとロックオンして追跡し、追いついた敵の視界をブラインド(視界悪化)状態にさせる。どうやら、敵を感知する範囲はレイズの「ブームボット」と同じであり、敵に与える効果はオーメンの「パラノイア」と同じのようだ。また、「プラウラー」の移動速度はスカイのアルティメット「シーカー」とほぼ同じのように感じた。なお、これも「シーカー」と同様に本体を撃つことで移動速度を鈍化させ、破壊することも可能である。

「プラウラー」は左クリック長押しで方向転換ができる

注目すべきは、先ほどの「テラートレイル」上にプラウラーの軌道を乗せることができる点だろう。軌道上に乗ると「痕跡を検知」と表示され「テラートレイル」の先にいる敵に素早く向かうようになる。「E -ホウント」を使用した直後に「C – プラウラー」を使うコンボが強力そうだ。

「プラウラー」が「テラートレイル」の上を移動している様子

Q – シーズ(コスト:200 / チャージ数:1)
むき出しの恐怖の塊を構える。「発射」で投げる。塊は一定時間経過すると落下する。アビリティーを「再使用」すると、塊を早く落下させることができる。塊は地面に当たると破裂し、周囲の敵を拘束する。拘束された敵は聴覚を奪われ「衰弱」効果を受ける。

Qキーを押すと「シーズ」と呼ばれるアビリティーを構え、左クリックでそれを投げることができる。使用感は先述の「E – ホウント」とまったく同じで、飛ばしている最中にQキーを再度押すと、「シーズ」を真下に急降下させて即落下させることが可能である。

「シーズ」は地面に着弾すると直ぐに破裂して広がり、地表に青い円が表示される。この円が「シーズ」の効果を受ける範囲である。ただし、遮蔽物を隔てた敵に対しては機能しない。

「シーズ」が着弾した様子。青い円が効果を受ける範囲

範囲内の敵は5秒間も円の外に出られなくなり、聴覚を奪われ、75の衰弱ダメージ(徐々に回復)を受ける。さらに、「シーズ」は一度着弾すると破壊できないようである。

これはほかのエージェントの範囲ダメージ系のアビリティーと相性抜群だろう。例えば、ブリムストーンのアルティメット「オービタルストライク」で、範囲内にいる拘束された敵を一網打尽するというコンボが非常に強力そうだ。

X – ナイトフォール(アルティメットポイント:7)
悪夢そのものの力を利用する。「発射」により強力な悪夢のエネルギー波を放つ。この波に巻き込まれた敵はテラートレイルでマークされ、聴覚を奪われ「衰弱」効果を受ける。

Xキーを押すとアルティメット「ナイトフォール」を構え、左クリックでそれを発動することができる。

アルティメットを構えている様子

使用感はブリーチのアルティメット「ローリングサンダー」と同じであり、エネルギー波は徐々に前方方向へと広がっていく。エネルギー波を受けた敵は先述の「テラートレイル」で追跡され、さらに先述の「Q – シーズ」と同様に、聴覚を奪われ、75の衰弱ダメージを受ける。

アルティメットを使用した様子。効果は徐々に前方方向へと広がっていく

Riot Gamesの説明によると、今回のフェイドは「リコン最強のエージェントであるソーヴァのライバルとなることを目指して開発されたエージェント」とのこと。ソーヴァはこれまで『VALORANT』の国際大会でも比較的ピック率の高かったエージェントであり、索敵の面で欠かせない存在となっている。フェイドの登場により『VALORANT』のメタがどのように変化していくのか、今後の展開に注目である。

新バトルパス概要

新Act(シーズン)に伴い、新たなバトルパスも登場する。次回のアップデートがさらに楽しみになるような、バトルパスの報酬ラインナップを紹介しよう。

「ヒューシフト」スキン
「コアリション: コブラ」スキン
「DOT SYS」スキン。過去の類似スキンに「DOT EXE」スキンがある。
バトルパスレベル50の報酬はアックス型のナイフ
バトルパスで入手できるスプレーの一部


新スキンセット「RGX 11z Pro」

今回の先行体験会では、新スキンセット「RGX 11z Pro」の内容についても確認できた。


同名のスキンは過去にも販売されたことがあり、今回はその第2弾となる。前回はヴァンダルを含むスキンであったが、今回はファントムのスキンが同梱される。

「RGX 11z Pro」スキン
コレクション付属のガンバディー
コレクション付属のカードとスプレー
バタフライナイフ型の新スキン

ジェット「テイルウィンド」の弱体化

先日『VALORANT』Twitter公式アカウントから発表されたように、次回のパッチ4.08にてジェットのアビリティー「テイルウィンド(ブリンク)」が弱体化されることが予告されている。今回の先行体験会では、この弱体化についても実際に使用感を確かめることができた。

※Twitter公式アカウントから発表された開発中のプレイ動画

今回のアップデートで適用される弱体化の詳細は以下の通り(公式サイトから引用)。

テイルウィンド

  • アビリティーキーを押すと、そのすぐ後から12秒間の間、再入力によってすぐにダッシュできる状態に
  • 「テイルウインド」のチャージはダッシュまたは時間経過により失われ、2回キルを獲得することで回復する

これまでジェットの「テイルウィンド」は、キーを1回押すだけでいつでも即使用できていた。公式サイトの説明によると、このアビリティーは戦略的な決断をせずともすぐに逃げることを可能にしていたものであり、他のエージェント(ランデブーの設置を必要とするチェンバーや、キルを必要とするレイナなど)との大きな違いであったとのこと。しかしながら、ジェットは攻撃時には「テイルウィンド」を使ったエントリーという、まさにデュエリストらしい大事な長所を持っていたのも事実。公式サイトの説明によると、攻撃時の力はできるだけ残し、防御時の力を抑えたいと考えて、このような変更になったとのこと。

実際にテストサーバーで試してみた使用感は、先ほど引用した開発中のプレイ動画と同じものであった。アビリティーキーを1回押すと、画面中央にゲージが12秒間表示される。このゲージが消えるまでにキーを再入力することで、従来通りの「テイルウィンド」が使用できるようになる。筆者がいろいろ試したところ、1回目にキー入力をしてから、2回目のキー入力が反映されるまで、約0.5秒の待ち時間が必要であった。この待ち時間は、キーを高速で連打したり、試しにキー設定をマウスホイールにして連続入力を試してみても、これ以上早くなることはなかった。なお、2回目のキー入力を待つ12秒間の間、ジェットは目に見える “風” を身にまとうようになる。この “風” は敵からも視認することが可能である。

画面中央のゲージが消えるまでの12秒間であれば「テイルウィンド」を使用することができる

まとめ

以上が、先行体験会で入手できた情報となる。新エージェント「フェイド」および新バトルパス、新スキンなど、次回のアップデートが待ち遠しくなる内容ばかりであった。なお、以上のアップデート内容が含まれるパッチ4.08のリリース日は、4月27日を予定している。

『VALORANT』は、Riot GamesからPC向けに基本プレイ無料にて配信中。