「ドスパラ」経営元がセキュリティソフトのマカフィーを訴えていた。マカフィーに約2300万円の賠償命令下る

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PC小売事業「ドスパラ」などを展開する株式会社サードウェーブ(以下、サードウェーブ社)は4月25日、同社によるマカフィー株式会社(以下、マカフィー社)を相手取った訴訟について発表。マカフィー社に損害賠償支払いを命ずる判決が下ったと明らかにした。

サードウェーブ社は、PC小売事業「ドスパラ」やゲーミングPCブランド「GALLERIA」などを展開する国内IT企業。一方でマカフィー社は、アンチウィルスソフト「McAfee VirusScan」を筆頭にセキュリティソフトを広く展開する、大手セキュリティ関連ベンダーだ。今回のサードウェーブ社発表によれば、東京地方裁判所は4月22日、マカフィー社に対して2347万5262円の損害賠償を命ずる判決を下したとのこと。なお、サードウェーブ社は2018年10月22日付で、本訴訟を提起していたという。


本訴訟の理由についてサードウェーブ社は、「弊社のパソコンにマカフィー社のセキュリティソフトを搭載する契約をするにあたり、マカフィー社は事実に反する説明を繰り返し、複数年にわたり弊社の経営判断に不当な影響を与え、結果として弊社は不法行為による損害を被りました」と説明している。解釈の余地のある記述ではあるものの、これはサードウェーブ社(ドスパラ)の展開するPC販売事業において、商品にバンドルされるセキュリティソフトウェアおよびそのライセンス契約を指していると思われる。

というのもドスパラは以前、販売PCへの、マカフィー社製セキュリティソフトのプリインストールや無料バンドルなどのサービスを実施していた。一方で、現在ドスパラのオンラインPC販売で選べるのは、NortonLifeLock社が手がける「ノートン」のみ。今回の発表ではマカフィー社側が「実績値に関して誤った情報を提供し、およそ達成し得ない更新率の見込みを示した」とされ、同社による「過失による不法行為」があったとされている。具体的な契約の詳細などについては明かされていないが、こうしたバンドル関係がトラブルの原因になっている可能性はありそうだ。

サードウェーブ社は「今回の判決により、マカフィー社の不法行為に対して、司法の良識ある判断が示されたものと考えております。弊社は今後とも、信義則に反する不法行為に対しては適切な措置を講じる所存です」と発表を締めくくっている。

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