『エルデンリング』で「強すぎ全裸ツボ男」がオンラインで目撃される。裸体で現れて、強敵を完封する謎ヒーロー

『エルデンリング』にて、強力なボスを狩る謎の全裸ツボ男が登場。『エルデンリング』コミュニティの注目と人気を集めている。

『エルデンリング』にて、とあるプレイヤーが海外コミュニティの有名人となりつつある。善意か趣味か、強力なボスを狩る謎の全裸ツボ男が注目と人気を集め、ファンアートまで登場しているようだ。本稿には、同作後半のボスに関する記述が含まれるため留意されたい。


『エルデンリング』は、フロム・ソフトウェアが手がけたアクションRPGだ。本作には数々の強敵が登場する。そして、なかでもとりわけ多くのプレイヤーから強いとの声があがるボスが「マレニア」だ。広範囲・高火力・高頻度の猛攻はもちろんのこと、体力を回復するギミックや状態異常も兼ね備えた悪夢の如き戦士である。また、ゲーム後半の”脇道エリア”で出現するボスでもあり、ある種の裏ボス的存在だ。本作屈指の強さを誇るマレニアについて、プレイヤーたちはSNS上などで勝利の喜びを語ったり、あるいは連戦連敗の苦しみに悲鳴をあげたりしているわけだ。

海外掲示板Redditユーザーのsazed813氏も、マレニアに苦戦するプレイヤーのひとりだった。しかし、ある協力プレイヤーが状況を一変させたようだ。sazed813氏による4月13日の投稿によれば、同氏は20~30回ほどマレニアに返り討ちにされた後に、協力ゲストプレイヤー召喚を決意したとのこと。すると、そこには「Let me solo her(ひとりで倒させて)」との名をもつ協力者が。しかもその姿もなかなか特徴的で、全裸にツボを被っただけだというのだ。sazed813氏が半信半疑ながら謎のツボ男にマレニア戦を託すと、彼はわずかな被弾で鮮やかにマレニアを屠ったという。同氏は、マレニアを自らの手で倒せなかった悔しさを滲ませつつも、謎のツボ男に感謝を述べている。都市伝説のような話である。


しかし、この謎のツボ男は実在したようなのだ。sazed813氏の投稿から半日後に、Redditに上述のプレイヤー名と同じ「Let me solo her.」とするスレッドが立てられた。投稿者は、Klein Tsuboi氏なるユーザーだ。投稿によれば、Tsuboi氏は全裸にツボだけ被って、助けを求める褪せ人のマレニア討伐を助ける活動をしているという。同氏は数多くのプレイヤーを助けてきたといい、投稿には実際の討伐の様子を収めたYouTube動画も添えられている。

動画を確認してみると、奇妙な姿をしたTsuboi氏が実際にマレニアを鮮やかに打倒する様子が見られる。武器は左手に「屍山血河」を、右手には冷気属性をつけた「打刀」と見られる武器を装備。マレニアの小さな隙を着実に攻め、ダメージを受けず見事撃破している。戦技としては「霜踏み」がセットされているものの、利用していないようだ。また、特筆したいのは、この戦闘にはもうひとりの協力ゲストが参加している点だ。本作では、ボスの体力が協力ゲストプレイヤー数によって増強される仕様があると見られる。つまり、Tsuboi氏は複数人用に調整された、やたら硬いマレニアを、きっちり完封したのである。頭のツボと裸体はべっとりと返り血に濡れ、もはや笑えるというより恐怖さえ感じさせる威容を誇っている。

Tsuboi氏こと謎のツボ男は、またたく間にRedditで人気となった。上述のTsuboi氏による投稿は、記事執筆時点で6万件以上のUpvote(高評価)を獲得。また、ツボ男のファンアート3Dモデル作品が投稿されるまでに至っている。ほかには、本作のNPCたちを提示し「選んだキャラは守ってくれて、他のキャラは全員襲いかかってくる、ふたり選ぶとしたらどれ?」と聞くミーム投稿には、マレニアやラダーン、ブライヴやアレキサンダーの姿に紛れてしれっとツボ男の姿が。こちらの投稿では「手の生えたツボと、ツボの生えた肉体を選ぶ」としてアレキサンダーとツボ男を選ぶコメントが人気だ。両者の支持度をあらわしていると共に、もはやTsuboi氏ことツボ男が同コミュニティ内でNPC扱いされ親しまれている様子がわかる。同氏の人気に加えて、『エルデンリング』内でのツボ人気もまた、こうした応援を生んでいるかもしれない。

強力なボスを打倒する達成感は、『エルデンリング』の魅力のひとつだ。しかしながら、取り組み方は人それぞれであり、協力ゲスト召喚も立派な手段である。ツボ男に全部任せてしまうのは、一抹の寂しさはあるかもしれない。しかし、助けを求める者と救う者が呼応しあう、本作の楽しみ方のひとつといえるだろう。強敵を倒すツボヒーローの人気を受けて、今後第2第3のツボ男も現れるかもしれない。

Sayoko Narita
Sayoko Narita

貪欲な雑食ゲーマーです。物語性の強いゲームを与えると喜びますが、シューターとハクスラも反復横とびしています。

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