『原神』八重神子の仕様巻き戻しが発表。4月6日の更新で、殺生櫻が再びランダムな敵を攻撃するように
HoYoverseは4月2日、『原神』のキャラクター八重神子の一部仕様を巻き戻すと発表した。4月6日のアップデートをもって、「殺生櫻」が範囲内のランダムな敵を攻撃するように変更。巻き戻しに対する補償も発表されている。
『原神』は、中国のゲーム開発会社miHoYoが開発し、同社子会社によるブランドHoYoverseから展開中のオープンワールドアクションRPG。プレイヤーが旅人となり、7つの元素が存在する広大な世界を冒険する作品である。八重神子は、『原神』に登場するキャラクターの1人だ。以前よりストーリーなどで活躍していたが、Ver.2.5で実施された期間限定イベント祈願を通してプレイアブル化を果たしている。
今回発表の対象となっているのは、そんな八重神子の元素スキル「野干役呪・殺生櫻」の一部仕様だ。八重神子が「野干役呪・殺生櫻」を発動すると、殺生櫻が生成される。殺生櫻は一定時間その場に残り、範囲内の敵を攻撃する性質を持つ。実装当時における殺生櫻は、範囲内の敵をランダムに攻撃していた。しかしHoYoverseは、殺生櫻のランダムに攻撃する仕様が不具合だったとして、3月30日に配信されたVer.2.6アップデートをもって、索敵仕様を変更。現在は、範囲内でもっとも近い敵を優先して攻撃するようになっている。この変更と経緯が、問題となっていた。
SNS上などで批判を集めていたのは大きく2点ある。一つは、仕様変更により八重神子の使い勝手が変わってしまったこと。従来の仕様の方が殲滅力が高かったという意見や、盾を持った敵が殺生櫻の近くにいる際に攻撃が吸われてしまう点などが挙げられている。もう一つは、期間限定イベント祈願の開催中に不具合の告知がなかったこと。祈願とはいわゆるガチャであり、星5キャラクターである八重神子の入手や強化には、ゲーム内の比較的貴重なアイテムや現実の金銭が必要だ。そうであるにも関わらず、使い勝手の大きく変化する仕様変更が事前の告知なくおこなわれてしまったために、批判を集めているのだろう。
HoYoverseの3月31日の声明によると、八重神子の索敵仕様変更は攻撃する相手をコントロール可能にするためおこなわれたそうだ。八重神子の「殺生櫻」は、敵を優先して狙う索敵ロジックが実装されていた。しかし、実際には索敵が制御できていなかった。プレイヤーたる旅人たちからも八重神子の戦闘体験について、不明確な索敵に起因してネガティブな意見が寄せられていたという。そうした経緯により、殺生櫻の攻撃対象をコントロール可能にすることで不満を解消しようと、近い敵を攻撃する仕様が追加されたわけだ。しかし実際には、仕様変更に対する批判が集まったのである。
今回の発表では、八重神子の索敵仕様の巻き戻しが発表された。HoYoverseは修正後、旅人の戦闘データやフィードバックをもとに分析をおこなっていたという。その結果テストの過程において、調整の影響を受ける戦闘シーンへの考慮が不十分であり、慎重さを欠く調整案になってしまっていたと判明。今後は、一部シーンにおける旅人の体験が損なわれるような調整を避け、元の体験に影響を及ぼさないことを前提に、ゲーム体験の最適化に尽力するそうだ。4月6日の更新をもって、殺生櫻が攻撃範囲内の敵をランダムに攻撃するように変更される。そのほかの索敵に関する調整は有効なまま、八重神子の仕様だけが戻されるそうだ。また補償として、原石100個の配布も発表されている。
『原神』は、PlayStation 4/PlayStation 5/PC/iOS/Android向けに配信中。八重神子の一部仕様の巻き戻しは、4月6日の更新をもって適用される。