RPGツクール新作「RPG Maker Unite」ではフルHD解像度に対応。一新されたUI/UXで、制作効率もアップ


Gotcha Gotcha Gamesは3月25日、「RPG Maker Unite」の続報を公開した。プレスリリースによると「RPG Maker Unite」ではシリーズで初めてフルHD解像度に対応。一新したUI/UXで作業も快適になっているという。またSteamでは開発日記が公開されており、ユーザーからの一部の質問に対する回答も掲載されている。
 

 
「RPG Maker Unite」は、Gotcha Gotcha Gamesが開発中のRPG Maker(RPGツクール)シリーズの新作である。同シリーズはこれまでスタンドアローンのアプリとして展開されてきた。本作では、シリーズ初の試みとしてゲームエンジンUnity上で動作。プログラミングの知識がなくともゲームが作れるという特徴はそのまま、Unity上で動作することで従来のシリーズよりも高機能になっているようだ。具体的には、モバイルアプリへのネイティブ出力に対応している。マップエディタも進化。従来のタイルを組み合わせるスタイルに加えて、大きな1枚の背景上にオブジェクトを配置する形でのマップ制作も可能となっている。
 

 
発表によると、本作では制作の効率に関わるUIおよびUXが一新されているそうだ。従来のシリーズではモーダルウィンドウ式のUIやツリー状の画面遷移が採用されており、データベースのサブウィンドウを表示している最中は、ほかのウィンドウを操作できなかった。この形式には、一度に表示される情報量が少ないため、制作初心者には恩恵もあったという。しかし一度に開けるウィンドウが限られているため、並行作業や別ウィンドウの情報確認などができず、作業効率の鈍化につながっていた。「RPG Maker Unite」では、作業効率を重視して一体型のUIを採用。アクセスできる情報量が増え、キャラクターの設定やマップの描画などをウィンドウの切り替えなくスムーズに編集できるそうだ。

また発表では、シリーズでは初となるフルHD解像度への対応が明かされた。従来よりも高い解像度に対応したことで、素材のディテールなどもよりはっきり表現できるようになったそうだ。
 

 
開発日記では、ユーザーから寄せられた疑問を元にQ&Aが掲載されている。情報を抜粋すると「RPG Maker Unite」では、過去作で作った素材やプロジェクトの読み込みに対応していないという。過去のRPG Makerシリーズとは根幹が異なるためであり、現在過去作でゲームを制作中の場合には、過去作での制作継続が薦められている。

また本作は、Unityの無料版であるStudentやPersonalでも利用可能と明かされた。それぞれStudentは学生向け、Personalは過去12か月の収益と資金調達の金額が10万ドル以下の場合に利用可能な無料プラン。大多数のユーザーは、無料プランでUnityを利用できるわけだ。そのほか詳細は明かされていないものの、開発日記によればデータの管理やゲームバランスの調整がしやすくなるような機能も導入されているようだ。

RPG Maker Unite」は、PC(Steam/Unity Asset Store)にて2022年内リリース予定。対応言語は、リリース時点で日本語/英語/中国語。ほかの言語については検討中とされている。