『エルデンリング』霜踏み弱体化で、かわりの便利戦技を求める声高まる。“ポスト霜踏み”はどれだ
『エルデンリング』にて3月17日、機能追加や多数のバランス調整を含むパッチ1.03が配信された。同アップデートで特に注目されたのが、戦技「霜踏み」の弱体化だ。そして、さっそくその「霜踏み」に代わる戦技を探す人々が現れているようだ。なお、本稿には戦技名や入手場所など、ネタバレになりうる要素が含まれるため留意されたい。
『エルデンリング』はフロム・ソフトウェアが手がけたアクションRPGだ。本作には戦灰システムなるものが用意されており、戦技および属性を武器に付与できる。戦技は基本的にFPと呼ばれるポイントを消費して利用する特殊スキルで、バリエーションも豊富だ。一種の魔法のように風・落雷・炎などを放つ攻撃や、武器およびプレイヤーを強化するもの、はたまた特殊回避スキルなどもある。いずれも、使いこなせば戦闘を格段に有利に進められる力をもった能力となっている。
その中でも、『エルデンリング』プレイヤーたちからとりわけ注目を集めていた戦技が霜踏みだ。地面を強く踏みつけて霜のエリアを発生させる技である。霜のエリアに踏み込んだ敵は、まず最初に小ダメージを、続いて霜が壊れる際に大ダメージを負う。この戦技は攻略の切り札として、また対人戦でも頻繁に利用されていた。なぜなら、メチャクチャに強かったからである。具体的には、高ダメージかつFPの消費は控えめ。冷気状態異常によってダメージはさらに高まり、なおかつ発動モーションの隙が少なく攻撃範囲も優秀であった。また、地形を舐めるように発生するため多少の高低差をものともしない性質も、霜踏みの大暴れを手伝っていただろう。その性能ゆえに「攻略に困ったら霜踏み」と多くのプレイヤーに言わしめるほどの存在感を放ち、霜踏みを自ら封印するプレイヤーたちも散見された。
しかし3月17日のアップデートにて、強力とされる複数の戦技に調整が入り、「血の斬撃」「鉄壁の盾」などの性能が下方修正。“強い戦技”の代表格であった霜踏みも、かなりマイルドな性能へと調整を受けることとなってしまった。消費FPは据え置きであるものの、威力は大幅に低下。モーションの隙も増え、かなり大人しめの性能とされたのだ。霜踏みひとつですべて解決するほどの勢いだったため、致し方ない調整ではあるだろう。調整後には多くのユーザーから悲鳴があがり、「まだ攻略しきってないのに、もう霜を踏めない」などとして、霜踏みの調整を悲しむ声がSNS上などで多く見られた。本作の戦闘難易度は高い。霜踏みは、アクションゲーム初心者などへの救済ともなっていた。そしてユーザーは、霜踏みに代わる戦技を探し始めたのだ。TwitterやRedditでは霜踏みに代わる戦技を求める声が高まっているのだ。
霜踏みは一部プレイヤーより邪道とされるほどの威力を誇った。しかし、プレイヤースキルは人それぞれだ。霜踏みのおかげで本作に取り組めていたプレイヤーも存在することだろう。そんな霜踏みの圧倒的性能がなくなった今、もう救済となる戦技は存在しないのだろうか? 答えは否である。攻略を格段に楽に進めうる戦技はほかにも存在する。そのひとつとして、筆者が是非おすすめしたいのが「赤獅子の炎」だ。赤獅子の炎は、少々遠出をすれば序盤からも入手可能な炎の戦技だ。実をいえば、アップデート以前からその性能が注目を集めていた、強いとされる戦技の一角でもある。霜踏みほどの圧倒的な性能はないものの、雑魚戦やボス戦をかなり有利にできるのだ。その強さの理由は、「敵の体勢を崩す」力、いわゆる強靭削りの強さだ。
まず、赤獅子の炎は基本性能も優秀な部類である。消費FPは14とさほど重たくなく、発動までの予備動作も速め。そして、ダメージも消費FP相応かつ、慣れが必要なものの攻撃範囲が広く射程も長い。そうした優等生的な性能を一ランク押し上げるのが、卓越した強靭削り能力である。この戦技を受けた敵は、標準的な雑魚敵であれば1発で、強めの敵でも2発ほどで、さらには後半ボスでさえも3発ほどで体勢を崩す。射程の長さも手伝い、離れて安全に立ち回りつつ強敵を仕留められる、まさに新たな救済といえる性能をもっているのだ。ただし、連発する必要があるため、精神力や聖杯瓶の割り振りでFPを多く確保しておきたい。
ただ、赤獅子の炎は利用にややコツが要る。地形や障害物に邪魔されやすいためだ。また、手元から徐々に範囲が広がるため、落ち着いて高さを調節して放つ必要がある。炎の発射角度はカメラの向きで調整できるほか、敵をロックすると安定しやすい。群れに対してはややカメラを上向きにして放ち、強敵にはしっかりロックして発動するとよいだろう。入手場所については、ケイリッドの透明スカラベから獲得できる。ケイリッド西部の祝福「ゲール砦の北」から、すぐ北東を巡回しているスカラベだ。祝福の側も巡回ルートとなっているので、待ち構えて一撃を食らわせるとよいだろう。
そして、赤獅子の炎のほかにも攻略の切り札となる戦技などは多い。プレイヤーに圧倒的回避力をもたらす「猟犬のステップ」や、広範囲の敵を一掃可能なラダーン武器の戦技「星呼び」などは1.03アップデート後も健在だ。また、霊体「写し身の雫」も、攻撃力は下方修正されたものの、しぶとさや利便性はそのまま。また、強力な装備としては「指紋石の盾」の名前がしばしば挙げられる。こちらは、 入手は中盤以降かつ筋力48と要求が極めて高いものの、絶大なガード強度とカット率を誇る大盾だ。大盾のタリスマンとの組み合わせにより、多くの攻撃を安心していなすことが可能となっている。大盾のタリスマンはアルター高原にて、指紋石の盾は王都ローデイルにて入手可能となっているため、攻略に行き詰まった方は探し求めてみてはいかがだろうか。
以上が、筆者なりのポスト霜踏み候補である。霜踏みの猛威は鳴りを潜めたものの、本作にはまだ多彩な攻略手段が残されている。戦技・霊体・協力プレイなどをフル活用するのも、あえて縛りを設けて厳しい戦いに挑むのもプレイヤーの自由。各々自分の納得のいく方法で、難局を乗り越えていってほしい。