『Battlefield 2042』のマップが大幅見直しへ。調整方針を公開し、ユーザーに意見を求める

Electronic Artsは3月3日、『Battlefield 2042』の今後のマップ調整方針について発表した。これはユーザー意見をもとに改善をすすめる更新計画の一環で、今回の発表に寄せられた意見をもとに、議論を進め開発に反映していく狙いだ。

Electronic Artsは3月3日、『Battlefield 2042』の今後のマップ調整方針について発表した。これはユーザー意見をもとに改善をすすめる更新計画の一環で、今回の発表に寄せられた意見をもとに、議論を進め開発に反映していく狙いだ。


『Battlefield 2042』は、マルチプレイFPS『Battlefield(バトルフィールド)』シリーズの最新作だ。本作は昨年11月19日のリリース直後より、不具合の多さや最適化不足の指摘が続出。多くのユーザーから批判を受ける状況にあった。開発元EA/DICEは不具合修正などに継続的に取り組んでいたほか、2月1日には新たな更新プロセスを盛り込む方針を伝えていた。具体的には、最初に開発元が問題点と改善方針を開示する。続いて、開示した内容に対するユーザー意見などを求め、コミュニティ上での議論を進める。そして、そうした意見も取り入れた具体的な改善案を、開発元が改めて提示するという形だ。すなわち、「開発元の見解の提示」「ユーザーのフィードバック」「開発元の総括」の3段階プロセスで、ユーザーに納得してもらいながら意見を取り入れていく狙いだ。


そして、今回はその第1弾となる、マップ調整にまつわる問題点と見解の提示がおこなわれた。内容は5つの主要トピックに分割されている。まずひとつ目は、「移動距離」の問題だ。開発元は、本作においてポイント間の移動に時間がかかりすぎ、ユーザーに不満を与えている点を認識しているとのこと。開発陣は移動時間が長すぎる点について同意しており、改善していきたいそうだ。そのため、初期スポーンポイントおよび占拠ポイントの移動などを視野に入れている。問題のあるマップやポイント配置について意見のあるユーザーは、公式フォーラム内のフィードバックスレッドにコメントしてほしいとのこと。後述していくほかのトピックについても同様だ。

ふたつ目には、「戦闘の激しさ」の問題が挙げられている。開発元は、激戦区においてプレイヤーや車両が集中しすぎ、混沌としすぎているとの見解を示した。この問題は特にブレークスルーモードで顕著であり、出現可能な車両数の削減などの対策を考えているという。そして、3つ目が「射線(Line of Sight)」の問題だ。本作では開けており、かつ起伏の少ないマップも多いため、超遠距離から狙撃されることもままある。そうした点は開発元も認識しており、特にその傾向が顕著なマップ「カレイドスコープ」については、すでに改善に動いているとのこと。また、手を加えた方がいいマップやエリアなどについての意見を募っている。

続く4つ目が、「進軍経路の問題」だ。開発元の認識としては、現状ではポイント間の移動に明確な経路を設けられておらず、あちらこちらから銃撃が飛び交う原因になっているとの見解だ。こうした経路を改善し、目的地への移動ルートの明確化をしていきたいとのこと。そして5つ目は、「カバー(遮蔽物)」の問題だ。こちらは射線の問題とやや重複するものの、地形ではなくエリア単位での、建物やコンテナなどの遮蔽物についての言及だ。開発元は、全方位から攻撃される可能性を減らし、孤立無援の平地に突撃して走り続けるような体験をなくしたいとしている。また、同ページでは前述のカレイドスコープにおけるコンクエスト/ブレークスルーモードのマップ改善案も提示されている。


一連のマップ改善については、かなりの開発期間を要するため順次実装されていく見込みとのこと。まずは、カレイドスコープを優先して改善していくようだ。そして、寄せられた意見は新マップの設計などにも活かされていくとのこと。また、新マップについては従来のマップよりもサイズが小さめになることが示唆されている。

今回挙げられた5つのトピックいずれについても、開発元は広く意見を求めている。英語とはなるものの、意見のあるユーザーはフィードバックスレッドに投稿してみるとよいだろう。また、今回挙げられた一連の問題点については、マップの設計初期に押さえておいてほしい、基本的なポイントでもある。多くのユーザーの声が寄せられたことで、開発陣がようやく見直したのかもしれない。新たな試みは、ゲームプレイの改善として実を結ぶだろうか。

Sayoko Narita
Sayoko Narita

貪欲な雑食ゲーマーです。物語性の強いゲームを与えると喜びますが、シューターとハクスラも反復横とびしています。

記事本文: 1866