ゲーム会社STP WORKSは2月24日、『古銭プッシャーフレンズ』をNintendo Switchにて3月3日にリリースすると発表した。日本国内およびアメリカ・オーストラリア・EU各国に向けて展開する。価格は410円。本作は2021年10月よりPC（Steam）版が先行リリースされており、200件以上のユーザーレビューのうち90％以上が好評の「非常に好評」ステータスを獲得している。
『古銭プッシャーフレンズ』は、最大5人のマルチプレイに対応したメダルゲームだ。ゲームセンターなどで見かけるメダル落とし（プッシャーゲーム）をモチーフに、本作ならではのさまざまな遊びを盛り込んだ作品である。ゲームの舞台は江戸時代。プレイヤーはひと握りの古銭を元手に莫大な古銭を懐に入れるべく、とある和室に設置された巨大な“古銭落としマシン”に挑む。
2段の段差があるマシン上のフィールドには、キラキラと光輝く古銭が大量に散りばめられている。プレイヤーは、手元の射出機から段差上段の押し台めがけて古銭を発射。押し台に押されてフィールドから溢れ出た古銭が、手元の箱に上手く入ればその古銭を獲得できる。またフィールド上には古銭だけでなく、俵が存在する。俵は箱に入れることで複数枚の古銭が入手できる。加えて、古銭を大量獲得するトリガーとなるイベントがランダムで発生するのだ。
俵獲得で発生するイベントのひとつが景品の出現だ。招き猫や手裏剣など、江戸時代をテーマとした数々の景品がフィールド中央に降ってくる。景品を獲得することで、大量の古銭が入手できるのだ。また各景品にはセット効果が設けられている。セットとなる景品を揃えることで、俵獲得時の古銭枚数を増やしたり、初期の古銭枚数を増やしたりと恒久的な恩恵が得られる。ゲームを有利に進めていくうえで、景品集めは欠かせない。
また俵獲得時には、鬼退治やミニゲームが発生することがある。マルチプレイ時にはすべてのプレイヤーが参加し、条件を達成することでプレイヤー全員が大量の古銭などを獲得できる。本作の醍醐味ともいえるイベントだ。鬼退治では、フィールド中央に出現した鬼に古銭を当ててダメージを与え、時間内に体力を削りきれれば勝利となる。討伐対象となる鬼は3種類。鬼ごとの特徴を見極め、協力して鬼を退治しよう。ミニゲームについては、壺に時間いっぱい古銭を入れまくる「壺入れ」と、古銭を当てて倒した徳利の数を競う「徳利倒し」の2種類が用意されている。どちらも積極的に参加すべし。
そして本作において、ひときわドーパミンが分泌されるイベントとなるのがジャックポットだ。ジャックポットは、俵獲得時にランダムで出現する小判を7枚集めることで発生する。発生時は三味線の音色が効いたリズミカルなBGMとともに、ゲーム中に蓄積された古銭と俵が大量に放出。先述したイベント群を圧倒するほどの古銭が獲得できる。プレイヤーにとって歓喜の瞬間といえよう。
ちなみにゲーム内で集めた古銭には使用用途がある。溜まった古銭を数えて満悦するだけではなく、箱および射出機のアップグレードに使用できるのだ。アップグレード項目は、箱の移動速度向上、箱の大きさの拡張、射出機の射出間隔短縮の3種類。各項目には3段階のレベルがあり、最大レベルまで上げきるには大量の古銭が必要となる。苦労を要するものの、費用に見合った分だけの恩恵を感じることができるはずだ。さまざまな景品を集めてセット効果を開放しつつ、集めた古銭で箱をアップグレード。大富豪への道を突き進もう。
なおNintendo Switch版においては、VRoid Studioで作成したオリジナルキャラクターをゲーム内に登場させるVroidHubとの連携機能は非対応となる。またSteam版のステージ各所に設置されていたKickstarter支援者のゲーム内宣伝枠についても、さまざまな事情により削除しているとのことだ。
本作を手がけるSTP WORKSは、千葉県に拠点を置くインディーゲーム開発会社。昨年6月に創業され、低価格で配信映えするゲームを開発テーマに掲げている。本作においては、410円と低価格ながらも高品質なグラフィックや、ランダムイベントによる緩急のあるゲームメカニックが印象的だ。マルチプレイ時はスタンプ機能を用いてゆるいコミュニケーションを図ることもでき、ジャックポット時にスタンプを押して祝いあうなど、多人数でわいわい楽しむ作品としてもうってつけ。時にはソロプレイで和をテーマとした心地よいBGMに浸りつつ、ジャラジャラと響く古銭の音に酔いしれるのもいいだろう。Nintendo Switch版の発売を機に、メダルゲーム特有の中毒性や癒しを求めて本作をプレイする機会も増えそうだ。
『古銭プッシャーフレンズ』のNintendo Switch版は3月3日リリース予定だ。Steamでも販売中である。
