スクウェア・エニックス社長、「HD-2Dをもっと活かすべき」と指令していた。『LIVE A LIVE』リメイク版発表の裏側

スクウェア・エニックスの浅野智也氏は2月17日、「SQEX浅野チーム開発ラジオ 第0回」にて、社長の松田洋祐氏から「HD-2Dをもっと活かすべき」という社長号令が出たことを明かした。

スクウェア・エニックスの浅野智也氏は2月17日、スクウェア・エニックス浅野チームによる「SQEX浅野チーム開発ラジオ 第0回」にて、社長の松田洋祐氏から「HD-2Dをもっと活かすべき」という社長号令が出たことを明かした。昔懐かしいピクセルアートと現代の3DCG技術を融合させたHD-2Dの技術を、新作やリメイクなど多岐にわたる方向で採用していく意向のようだ。

HD-2Dは昔懐かしいピクセルアートのグラフィックに、3DCGの画面効果を融合させた技術である。2018年に発売された『オクトパストラベラー』で初めて採用され、「ドット絵の進化系」として多くのゲームファンに衝撃を与えた。そのほかさまざまな作品に使われているほか、『LIVE A LIVE』のリメイク版にも採用されている。

開発ラジオで語られた内容によると、『LIVE A LIVE』のリメイク制作の背景には松田社長による“社長号令”があったようだ。HD-2Dを採用した過去作のリメイクについて考えるにあたり、どんなタイトルを制作するかを一覧化。数ある名作のなかからHD-2Dにふさわしい作品としてまず選ばれたのが『LIVE A LIVE』だったようだ。ファミ通による時田貴司氏へのインタビューによると、『LIVE A LIVE』のリメイク版の企画がスタートしたのは2019年に入ってからとのこと。『オクトパストラベラー』が発売された翌年には企画が立ち上げられていたことになる。ちなみに、『LIVE A LIVE』に次いでHD-2Dリメイクの候補にあがったタイトルは『アクトレイザー』だったとのこと。こちらは2021年9月にリマスター版が発売されている。


HD-2Dは昔ながらのピクセルアートを現代風にアレンジした技術ということもあり、スーパーファミコン向けに発売されたタイトルとの親和性が高い。『LIVE A LIVE』の企画が2019年にはじまったことを考えると、すでに発表されている『HD-2D版 ドラゴンクエストIII』のほかにも、いまも水面下で過去作のリメイク企画が進んでいる可能性もある。当時は別々の会社であったスクウェアとエニックスが手がけた名作は数え切れない。次はどんなタイトルがHD-2D化するのか、スクウェア・エニックスの今後の発表から目が離せない。

なお、今回裏側について明かした浅野氏が手がけるタクティカルRPG『トライアングルストラテジー』は、Nintendo Switch向けに3月4日発売予定。同作にも、HD-2Dが採用されている。




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Aki Nogishi
Aki Nogishi

ポストアポカリプスとドット絵に心惹かれます。AUTOMATONではFF14をメインに担当します。

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