『Call of Duty』新作はリブート版『CoD:MW』続編に。新エンジン採用で『Warzone』も刷新へ


Activision Blizzardは2月11日、『Call of Duty: Warzone Pacific(以下、Warzone Pacific)』に関する方針を伝えるコミュニティアップデートを公開した。同作についてエンジンからの刷新が発表されたほか、今年の『Call of Duty』新作の概要についても明かされている。

『Call of Duty: Warzone』は、基本プレイ無料のバトルロイヤルFPSゲームだ。本作は2019年発売のリブート版『Call of Duty: Modern Warfare』の一部としてリリースされた。以降、『Call of Duty: Black Ops Cold War』や『Call of Duty: Vanguard』などの後続作とも連携してサービスを継続している。また、現在は『Call of Duty: Vanguard』の登場に合わせて『Warzone Pacific』と題して配信中。単独ゲームとして独立しつつも、新規武器やキャラクターなどを新作から取り入れ、各作品を繋いでいるタイトルなのだ。
 

『Warzone Pacific』

 
今回のActivision Blizzardの発表では、2月15日より開始予定の『Warzone Pacific』シーズン2配信に伴うアップデート内容について明かされている。QoL関連の向上や、バグの修正などを含む多岐にわたる更新がなされるとのことだ。そして注目したいのは、同作および『Call of Duty』シリーズの今後の展開に触れたセクションである。毎年のリリースが慣例となっている同シリーズ新作について、今年の展開がさらりと明かされているのだ。

開発チームはまず、今年の『Call of Duty』新作はリブート版『Call of Duty: Modern Warfare』の続編となると発表。また、同作には新エンジンが用いられており、同エンジンは『Warzone Pacific』にも導入されるとのこと。そして、刷新される『Warzone Pacific』のゲーム体験は、新作と共に土台からデザインされているそうだ。開発については、どちらもActivision Blizzard傘下スタジオInfinity Wardが手がける。また、2月4日には、この新作が「シリーズでもっとも野心的」な作品となることが明かされていた(関連記事)。同作のリリースを契機に、『Warzone Pacific』も含むフランチャイズ単位での革新を企図しているのだろう。
 

『Warzone Pacific』

 
なお、『Warzone Pacific』については、共同開発元でActivision Blizzard傘下のRaven Softwareが昨年末にQA(品質保証)スタッフの大規模レイオフを実施。現・元従業員から抗議の声が寄せられたほか、1月には同社従業員ら主導による組合組織Game Workers Allianceの設立にも繋がっている(TechCrunch)。Activision Blizzardについても、セクハラ問題などで訴訟および大規模な抗議を受けた後に、マイクロソフトに買収される激動の経緯を辿っている。つまり、『Call of Duty』新作や『Warzone Pacific』の展開についてもファンの懸念が高まっていた背景があった。

今回の発表では、新作の設定のみならず、新エンジン利用による野心的な展望が示された。いまだ一連の騒動の波紋収まりきらぬActivision Blizzardおよび傘下スタジオが、新作にてその野心を形にできるか見届けたい。