『ポケモン レジェンド アルセウス』にて、稀少な色違いポケモンをクローンのように複製できてしまう現象が報告されている。色違いポケモンといえば、ポケモン愛好家垂涎の稀少な存在だ。ただし、好きなように色違いをゲットできるような甘い話ではないようだ。
『ポケモン レジェンズ アルセウス(以下、アルセウス)』は、アクションRPGとして開発された『ポケモン』シリーズ完全新作。舞台となるのは、まだヒスイ地方と呼ばれていた時代のシンオウ地方だ。本作はアクション性ある要素を盛り込み、探索の自由度などが大きく増している。一方で、6匹のポケモンによるバトルや多彩なポケモンの捕獲・育成など、シリーズお馴染みの基本システムは大事に守られている。そうした要素のひとつが、稀少な「色違いポケモン」だ。色違いポケモンは、シリーズ第2世代にあたる『ポケットモンスター 金・銀』から恒例となっている。
色違いポケモンの手に入りやすさは、作品によっても変わるものの「数千匹に1匹」という水準の稀少さだ。しかしながら、きらびやかな魅力とレアさから、色違いポケモンを求めるプレイヤーは後をたたない。色違いポケモンは本作『アルセウス』においても登場するため、多数のプレイヤーたちが光るエフェクトを探してフィールドをさまよっているのだ。そして今回、色違いポケモンをクローンのように「複製」できてしまう現象を海外ユーザーが発見したようだ。ただし、いわゆる「ポケモン増殖バグ」のようなものではない。不具合というよりも、仕様上の隙を突いたような方法だ。
ポケモンクローン現象を報告したのは、海外ユーザーのKattling氏だ。同氏は、自身のTwitter上で複製方法についてガイド動画を投稿している。まず最初のステップとしては、入場にロード暗転を挟む洞窟などのエリアを見つける必要がある。入り口から先が見通せず、Aボタン入力で入るタイプのエリアのことだ。そして次のステップでいきなりハードルが上がる。プレイヤーは、色違いポケモンを自力で発見する必要があるのだ。また、今回の手法が通用するのは鉱石や木など、オブジェクトに隠れているポケモンに限られる。色違いポケモンがホイホイと手に入っては興ざめのため、ちょうどいいハードルかもしれない。
どうにか色違いポケモンが飛び出したら、捕獲してレポートにセーブしよう。なお、オートセーブについては切っておいた方がよいとのこと。そして、セーブが完了したらさきほど発見した洞窟に入場し、30分間待つ。現実時間で30分である。かなり長時間待機することになるものの、稀少な色違いポケモンを複製しようというのだから仕方がない。念の為、Nintendo Switchの充電が切れぬようにしておいた方がよいだろう。また、洞窟内でバトルしてもよいものの、バトル中の時間は30分にカウントされないとのこと。
そして30分が過ぎたら、先ほど色違いポケモンが出現したオブジェクトへ向かう。再びポケモンを飛び出させると、なんとまた色違いポケモンが出現するのだ。海外YouTuberであるPhillyBeatzU氏の検証によれば、この手法で出現するポケモンは、色に限らずまったく同一の個体となっているという。つまり文字通り、クローン複製したポケモンが手に入るようなのだ。筆者の計測に拠るものの、『アルセウス』のなかでの1日は約25分ほどと見られる。原因としては、洞窟内でじっと過ごすことがキーになっているというよりも、特殊なエリアでの昼夜サイクル経過でポケモンの再出現プロセスがなにか予期しない挙動を見せたとも考えられるだろう。
今回の方法では、まず正攻法で色違いポケモンと出会う運と根気が必要だ。しかし、『アルセウス』には色違いポケモンの出現確率を上げる方法も用意されている。まず、全ポケモンの研究レベルを10にすると手に入る「ひかるおまもり」がひとつだ。これはハードルが高いものの、ユーザー検証によればポケモンの研究レベル10到達やタスクコンプリートでも、該当ポケモンの色違い出現確率が上がるとの報告もある。ほかにも、ポケモンの大量発生イベントでは色違い出現確率が格段に上がる。
色違いポケモン入手の喜びは、その稀少さにも由来する。欲しい色違いを入手するには、コツコツと努力や出会いを重ねるしかなさそうだ。ただ、木などから色違いポケモンが出現し、「もう1匹欲しい!」と思った際には近場の洞窟に飛び込んでみてもよいだろう。30分待つ必要があることもお忘れなく。
『ポケモン レジェンズ アルセウス』は、Nintendo Switch向けに発売中。