『ウイイレ』『FIFA』などサッカーゲームから、マンU・グリーンウッド選手のデータが削除。逮捕による余波

イングランドのプロサッカー、プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッド所属の選手メイソン・グリーンウッド氏について、同選手のデータが、サッカーゲーム『FIFA 22』や『eFootball』内より一部削除された。

イングランドのプロサッカー、プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッド所属の選手メイソン・グリーンウッド氏について、同選手のデータが、サッカーゲーム『FIFA 22』や『eFootball』内より一部削除された。Eurogamerなどが報じている。原因は、現地時間の1月30日、グリーンウッド氏が性的暴行や殺害脅迫などの容疑で逮捕されたことだ。グリーンウッド氏は現在釈放されているが、所属チームより活動停止を命じられている。

メイソン・グリーンウッド氏は、2001年生まれの20歳。幼少期よりマンチェスター・ユナイテッドのアカデミーに所属し、2019年、17歳でトップチーム入り。2020年にはイングランド代表に招集されるなど、勢いに乗っていた若手選手だ。しかし、代表デビュー直後にトラブルを起こし、イングランド代表チームから追放されている。新型コロナ対策ガイドラインを破り、チームの宿泊先に女性を連れ込んだためだ。サッカー選手としての能力が高く、期待が寄せられる一方で、素行には問題もあったようだ。

グリーンウッド氏は、現地時間の1月30日、女性への性的暴行や殺害脅迫などの容疑でグレーターマンチェスター警察(Greater Manchester Police)に逮捕された。被害者がSNSに投稿した被害記録と申し立てが、逮捕のきっかけとみられる。マンチェスター・ユナイテッドは同氏について、「(捜査が進み)追って通知があるまでは、練習や試合に戻ってくることはない」とし、「マンチェスター・ユナイテッドはいかなる暴力も許容しません」と述べている。また、グレーターマンチェスター警察によると、被害者に対しては専門家によるケアが提供されているとのことだ。


グリーンウッド氏の逮捕を受けて、サッカーゲーム『FIFA』シリーズを手がけるエレクトロニック・アーツや、『eFootball』シリーズを手がけるコナミは、ゲーム内の同選手データを一部削除した。両社の対応で共通する点として、削除前にゲーム内で対価を支払って入手したコンテンツには影響のないかたちで、同選手のデータの新規入手や使用ができなくなっている。

Manchester Evening Newsによると、『FIFA 22』では、アップデートによりすべてのプラットフォームにて、オフラインモードにおけるグリーンウッド氏のデータが撤去。マンチェスター・ユナイテッドの選手としての登録もなくなっている。また、オンライン対戦をおこなう「Ultimate Team」モードでは、選手データがランダムで入手できる「パック」に含まれなくなり、「Ultimate Draft」モードでも、同選手は登場しなくなるという。

https://www.youtube.com/watch?v=mKak2Kk5eDI


『eFootball』シリーズを手がけるコナミは、同社のサッカーゲームからグリーンウッド氏のデータを削除するとEurogamerにコメントを寄せた。具体的に例をあげるタイトルとして、モバイル版『eFootball ウイニングイレブン 2021』では、「同選手を新たに獲得することはできないが、削除前から所有していたユーザーに影響はない」としている。


Daily Mailによると、マンチェスター・ユナイテッドはグリーンウッド氏に活動停止を命じるだけでなく、公式グッズの取り扱いも中止。同選手の名前入りユニフォームを所持しているファンに対しては、無料での交換を受け付けている。また、BBCは現地時間の2月7日、逮捕の影響でグリーンウッド氏とのスポンサー契約を一時停止していたナイキが、正式に契約を解消したと報じた。グリーンウッド氏の容疑について、詳しくは捜査中ではあるものの、関係各所の対応が事態の深刻さを物語っている。

Maho Ikemi
Maho Ikemi

ニュースを担当します。物心ついた時にはゲームに囲まれていました。この先もゲームとともに楽しく過ごしたいと思っています。

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