工場自動化シム『Factorio』現在開発中の大型拡張パックは、ゲーム本編に匹敵する規模に。開発状況が報告

Wube Softwareは2月4日、工場自動化シミュレーションゲーム『Factorio』向け大型拡張パックの開発状況について報告した。本編がもうひとつ追加されるような規模感のコンテンツ量を目指しているためだそうだ。

デベロッパーのWube Softwareは2月4日、工場自動化シミュレーションゲーム『Factorio』向け大型拡張パックの開発状況について報告した。具体的なコンテンツ内容についてはまだ明かされていないが、価格はゲーム本編と同じ30ドル(3000円)を予定しているとのこと。というのも、本編がもうひとつ追加されるような規模感のコンテンツ量を目指しているためだそうだ。


本作は、とある惑星を舞台にするシミュレーションゲームだ。入手した資源をもとに技術開発をおこない、資源の掘削から運搬、精製、製品生産などを自動化し、巨大な産業プラントを構築する。本作は2016年にSteamにて早期アクセス配信を開始し、2020年8月に正式リリース。Steamのユーザーレビューで「圧倒的に好評」を得るほど高い評価を受けており、昨年2月時点で売り上げ250万本を突破している。

開発元Wube Softwareはちょうど1年前に、本作の今後について報告するなかで、大型拡張パックを開発すると表明していた。続編開発や小規模なDLCの配信なども検討されたものの、技術的な問題の回避や、同スタジオがやりたいことを優先して決定された(関連記事)。

同スタジオは、大型拡張パックは1年以内に完成することはないだろうとしていた。実際1年以内には完成せず、まだまだやることがあると今回述べている。ただ、チームの規模を拡大させ、ゲームエンジンにおける多数の問題も解決済みであることから、ゲーム本編のように開発に9年もかかることはなく、かなり短期間で完成するだろうとしている。先述した30ドルという価格をあらかじめ設定したのも、延々と開発し続けることがないようにするためだそうだ。


大型拡張パックの開発については、7段階のステップを踏むかたちで進めているとのこと。まず大まかなテーマを確定させ、次にそれに沿ったゲームオブジェクトの制作を開始。本作の鉄道要素に例えると、レールや列車、信号などを作っては実装し、それぞれが相互に作用する様子を確認する。この段階で、基本的な問題を洗い出すことができるという。

続いて、それぞれのメカニクスやオブジェクトの定義を確定。そして、すべてのサブシステムを接続し、構造的な問題を洗い出していく。ここでは、すべてが相互に上手く機能するように、特定の要素の削除や変更、追加もおこなうこととなる。大枠としてプレイ可能な状態にあり、現時点ではこの段階まで開発が進んでいるそうだ。

次なるステップとしては、まずプレイテストと基本的な改善の繰り返し作業が待っているという。バランス調整やUXの改善、全体的なペース配分の調整などにより、もっとも荒削りな部分を整えていくこととなる。これは時間がかかる作業になるそうだ。また、この段階ではコンテンツの内容がほぼ固まっているため、グラフィックの制作も本格化させていく。

その後、拡張パックがフルにプレイ可能な状態となったら、残る細部にも手をつけながら、招待制にてベータテストを開始。バグを見つけては潰していく。また、Mod開発者を招いてのMod APIのテストや、コミュニティによる翻訳作業も開始するとのこと。

大型拡張パック向けとみられるコンセプトアートも公開


早期アクセス配信をおこなった本編とは異なり、大型拡張パックは開発途上の段階で公開することはせず、完成した状態で配信したいとのこと。また、本編は現在バージョン1.1xxとなっているが、バージョン1.2へのアップデートも計画されている。大型拡張パックは、技術的にはいわばバージョン1.2に同梱されるModのようなかたちで導入され、互換性を担保すると同時に開発作業を軽減させる計画だそうだ。

『Factorio』は、PC(Steam/GOG.com)および公式サイトにて販売中。大型拡張パックの配信時期は未定である。

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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