工場自動化シム『Factorio』の開発はまだまだ続く。売上250万本突破に際して大型拡張パックの開発を表明

 

デベロッパーのWube Softwareは2月5日、工場自動化シミュレーションゲーム『Factorio』の今後のプランについて説明した。同スタジオはさまざま検討した上で、大型拡張パックの開発を開始したという。また、本作の売り上げが250万本を突破していることも明らかにしている。

本作は、とある惑星を舞台にするシミュレーションゲーム。入手した資源をもとに技術開発をおこない、資源の掘削から運搬、精製、製品生産などを自動化する、巨大な産業プラントを構築する作品だ。2016年にSteamにて早期アクセス配信を開始し、2020年8月に正式リリースを迎えた。Steamのユーザーレビューで「圧倒的に好評」を得ている人気タイトルである。

開発元Wube Softwareは、『Factorio』以外に小規模な実験作を手がける考えはあるものの、本作の開発を終了することは、いくつかの理由により選択肢にはないという。そして今後のプランについて、継続的な無料アップデート・続編開発・小規模なDLCパック・大型拡張パックの4つの可能性を検討したそうだ。

継続的な無料アップデートは、パッチレベルではないコンテンツの追加を指しているものと思われる。ただ、『マインクラフト』や『テラリア』では上手く機能しているものの、それらと比較してニッチで小規模な本作においては、新規プレイヤーの獲得には向かないとして却下。続編開発については、『Factorio』のグラフィックやエンジンなどの現状に満足していることもあり、やりたいことではないとして却下。小規模なDLCパックに関しても、種類が増えるとプレイヤーは混乱し、開発者としては互換性やバランスの問題に頭を悩ませるだろうとして却下された。

そして大型拡張パックの開発が、もっともしっくりくるとして採用された。新たなコンテンツを開発して本作を拡張することは、技術的な問題が少なく、Wube Softwareとしてやりたいことそのものだそうだ。また、ゲーマーの注目を集めることにも役立つだろうとしている。大型拡張パックの内容や配信時期については、まだ開発を始めたばかりということもあり明かされなかったが、1年以内に完成するとは考えていないとも述べており、配信されるのは早くて来年になりそうだ。

今回の発表の中では、開発開始から8年と10か月が経つ本作の歴史を振り返るデータも公開された。それによると、本作の売り上げは現時点で250万本を突破しており、全プレイヤーの総プレイ時間は3万8870年にのぼるという。ほかにも、コードは85万6800行に達し、これまでに8688個ものバグを修正したことなど、さまざまな数字が掲載されている。いずれにしても、『Facotrio』の展開は続いていくということ。「期限を設けなければ永遠に開発してしまう」ということで正式リリースを決めたスタジオらしい決断だと言えそうだ。

『Factorio』は、Steam/GOGおよび公式サイトにて販売中だ。