『Battlefield 2042』シーズン1は改善のため延期へ。売れ行き不調、ユーザー意見重視の開発プロセスを導入

Electronic Artsは2月1日、『Battlefield 2042』の今後の方針について明らかにした。ユーザーのフィードバック重視の開発プロセスを導入していくようだ。

Electronic Artsは2月1日、『Battlefield 2042』の今後の方針について明らかにした。ユーザーのフィードバック重視の開発プロセスを導入していくようだ。また、シーズン1開始については延期が告げられたほか、実装予定の機能などについても語られている。


『Battlefield 2042』は、マルチプレイFPS『Battlefield(バトルフィールド)』シリーズの最新作。だ。最大128人(PS4/Xbox Oneは最大64人)での大規模対戦が特徴。本作は昨年11月19日のリリース直後より、不具合の多さや最適化不足の指摘が続出。多くのユーザーから批判を受ける状況にあった。開発元は、昨年末から現在にかけて不具合修正やバランス調整を中心としたアップデートを継続的にリリースしており、未だ改善の途上にある。

今回の発表では、今後実装予定の機能や改善点のほか、シーズン1の開始時期についても明かされた。まず、本作のシーズン1は2022年初頭の開始が見込まれていた。しかし、ゲームの基礎部分の改善に注力するため、開始時期を今年初夏へと延期するとのこと。以降続く4つのシーズンにかけて、新規スペシャリストや新マップなどのコンテンツを追加予定だ。また、本作の「ゴールドエディション」および「アルティメットエディション」に含まれるYear 1 Pass保持者には、スケジュール遅延の補償としてスペシャリストや武器・車両などのスキンが含まれるバンドルが、次回アップデートにて無料配布されるとのこと。次回アップデートとは、2月中旬から下旬にかけて配信予定の「アップデート#3.3」 を指すと思われる。


今後実装予定の要素についても語られている。まず、 アップデート#3.3にて配信が予告されていたスコアボードシステムは予定通り実装する見込みだ。また、続く3月以降のアップデートでも、K/Dスコアやマッチ終了時のレポートなどの機能拡充がなされるとのこと。そしてボイスチャット機能の実装が改めて明言されたほか、ゲーム内進捗を確認しやすくするプレイヤープロフィール機能や、分隊の連携を促すピン(Ping)機能の実装が予告されている。そして、「ポータルモード」についても獲得経験値の調整や、ツールおよびプレイモード自体の追加・拡張をしていくとのこと。

そして、今後のアップデート方針について。開発元のEA/DICEは今後、ユーザーのフィードバックをより重視する、透明性ある更新プロセスを実施するとのこと。同プロセスは3段階で構成される。まず、現在開発元が認識している問題点と改善方針を具体的に開示する。続いて、開発元の見解に対し、ユーザーがどのような意見をもつかコミュニティ上で議論する時間を設ける。そして、コミュニティの意見を取り入れた案を、改めて開発元が提示および実装する流れだ。一連のプロセスについては、『Battlefield 2042』公式サイトなどで開示されるとのこと。まずは今月末から、マップデザインの改善をテーマにフィードバック重視の更新プロセスが始まる見込みだ。

前述の通り、本作はリリース直後からかなりの苦境に立たされている。先ごろ開かれたEAの投資家向け収支報告でEAは、「『Battlefield 2042』は期待通りの結果ではなかった」と言及。デザイン上の選択がコミュニティに受け入れられなかった点や、同作の予期せぬパフォーマンス問題を改善点として認識しているとの見解が示された。また、同作にて今後も引き続き、大型アップデートを配信していくとも明言されている。

※ 海外メディアShacknewsの収支報告中継動画。『Battlefield 2042』への言及は動画23分頃より


シーズンを延期し、ゲームプレイの改善とユーザー第一の姿勢を打ち出した『Battlefield 2042』。投資家向け報告でも触れられる程に、同作の状況は厳しい。未だシリーズを愛してやまないファンたちの支持を取り戻せるかどうかは、今後のアップデートにかかっているだろう。

『Battlefield 2042』アップデート#3.3は、2月中旬から下旬にかけて配信予定だ。

Sayoko Narita
Sayoko Narita

貪欲な雑食ゲーマーです。物語性の強いゲームを与えると喜びますが、シューターとハクスラも反復横とびしています。

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