国内の同人ゲーム制作サークルCAVYHOUSEは、同サークルの初期作品『マヨナカマヨイガ』を無料化した。対応プラットフォームはPC。ふりーむ!およびフリーゲーム夢現からダウンロード可能となっている。
『マヨナカマヨイガ』は、CAVYHOUSEが制作し、2011年に前編が頒布された、見下ろし視点の和風脱出ゲームである。本作の舞台となる山村には、化け物屋敷と呼ばれる奇妙な古い民家があった。曰く「その家に人は住まず、迷い込んだものは帰ってこない」という。
主人公の橘はももるは、かつて東京で神学を学んでいた牧師。布教の使命に駆られ岩手の山村へ赴任し、農村の米の美味しさに畏敬の念を抱きながら日々を過ごしていた。ある時橘はももるは、村長に化け物屋敷の調査を依頼される。橘はももるは、面倒事を押し付けられたと感じつつも調査に向かうが、気づけば奇妙な部屋の中に倒れていた。部屋の外へ出ようにも、横開きの扉には棒がかまされており、出られそうもない。不思議な屋敷からの脱出を目指す、長い夜が幕を開ける。
橘はももるが閉じ込められた部屋の中には、穴のあいた掛け軸や謎のスイッチといった、奇妙な仕掛けが隠されている。プレイヤーは橘はももるを操作し、屋敷の中をくまなく探索。奇妙な仕掛けや対応するアイテムなどを見つけ出し、屋敷から脱出することが目的となる。アイテムを使って仕掛けを動かしたり、パズルを解いたりしながら、屋敷の中を進むわけだ。おおよそ10年前の作品ということもあり、見た目で判別しづらい箇所やヒントの少なさを含め、いくらか遊びづらい箇所も存在している。反面、歯ごたえのある脱出が本作の持ち味ともいえるだろう。また脱出を目指す中では、謎の少女きりえが登場。ゲームプレイの進行にあわせて、化け物屋敷の謎にまつわるストーリーも描かれていく。
本作を制作したCAVYHOUSEは、国内の同人ゲーム制作サークルである。本作の後に、内臓を育てるクリッカー『わすれなオルガン』や、事故ダンジョンの農地化を目指す『くちなしアンプル』などをリリース。本作とあわせて、サークルの初作品『真夜中のイーハトーヴで』もフリーゲーム化しており、ふりーむ!およびフリーゲーム夢現からダウンロード可能となっている。また同サークルは現在、次回作『ぼくの中に入ってくれる死体はありますか?』を制作している。pixivFANBOXの記事によると、次回作の主人公は自分を古墳だと思いこんでいる少年。3DADVに放置ゲームの要素を足し、彼の青春ストーリーが描かれるそうだ。
『マヨナカマヨイガ』および『真夜中のイーハトーヴで』は、フリーゲームとしてPC向けに公開中。ふりーむ!およびフリーゲーム夢現からダウンロード可能となっている。