デベロッパーのIVRは1月13日、VTuber支援サービス『Vカツ』のサービスを6月30日12時に終了すると発表した。
『Vカツ』は2018年より早期アクセス配信が開始されたサービスだ。対応プラットフォームはPC(Steam)/iOS/Androidで、VR機器としてはHTC Vive/HTC VivePRO/Oculus Rift/Win MRに対応する。開発元であるIVRはアダルトゲームブランドILLUSIONから派生したスタジオだ。キャラクタークリエイションゲームとしては、これまでにも『コイカツ!』などをリリースしている。
本作はVTuberの支援を目的としたアプリケーションで、3Dキャラクターメイキングからアニメーション、表情付けなどが可能。顔・髪・体・衣装・アクセサリーなど、300を超える設定項目からキャラクターを作成することができる。またVルームシステムとVRヘッドセットを使用した簡単なアニメーション設定も特色としていた。本稿執筆時点でSteamストアレビューは500件以上を集め、ステータスは「非常に好評」。きわめて自由度高く美少女になりきれる点が評価された。
今回の決定については、「今後お客様にご満足いただけるサービスの提供が困難である」ためだと説明されている。サービス終了の対象となるのは、PC/iOS/Android版『Vカツ』および、IVR-SHOP。ただし購入済みの「キャラチケット」はサービス終了まで利用可能だ。購入済みの「キャラチケット」の返金対応はおこなわないとのこと。
サービス終了後は、『Vカツ』にて作成したアバターは使用できなくなる。それにともない、「キャラチケット」を使用して外部連携サービス「ニコニ立体」「THE SEED ONLINE」にアップロードしたアバターも使用できなくなるという。サービス終了後は該当アバターをユーザーの手で削除するように求められている。さらには、『Vカツ』のアバターを使用した画像・動画コンテンツなども、サービス終了後の新規投稿・配布・販売は禁止されるという。ただし、サービス終了前に動画投稿プラットフォームやSNSにアップロードしたコンテンツについては削除などの対応は必要ないという。
今回の発表に際しては、多くのVTuberが「駆け出しのころに利用していた」などとしてサービス終了を惜しんでいる。また、現役で『Vカツ』アバターを利用しているVTuberは、突然のアバター使用許可はく奪に戸惑いの色を示しているようだ。発表ツイートの引用RT欄などでは、『Vカツ』終了後のアバター移行に向けた3Dモデル制作依頼受付などの宣伝も盛んである。
これまで『VRカレシ』などVRコンテンツを世に届け、話題を集めてきたIVR。『Vカツ』終了後はどういった展開を見据えているのだろうか。『Vカツ』は6月30日12時にサービス終了予定である。
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