『Apex Legends』のとある場所には、開発者のおばあちゃんへの想いが込められている。レジェンドたちを見守るストームポイントの観戦者

『Apex Legends』にて、昨年11月3日のシーズン開幕に合わせ実装された新マップ「ストームポイント」。そのとある場所には、開発者の亡き祖母への想いを込めたイースターエッグが仕込まれていたようだ。

『Apex Legends』にて、昨年11月3日のシーズン開幕に合わせ実装された新マップ「ストームポイント」。そのとある場所には、開発者の亡き祖母への想いを込めたイースターエッグが仕込まれていたようだ。


今回、イースターエッグについて明かしたのはEugine Kim氏。『Apex Legends』開発元Respawn Entertainmentにて、環境アーティストを務める人物だ。同氏は12月30日、自身のTwitterアカウントにて、ストームポイントのロケーション「ストームキャッチャー」壁面に書かれた文字の画像を投稿した。Kim氏によれば、刻まれた文字「K종순」は、同氏の亡くなった祖母の名前にちなんでいるという。名前はKim Joung-Soon。残念ながら、昨年の5月に息を引き取ったそうだ。「0521」の文字は、命日かもしれない。

なぜ、Kim氏は祖母の名前をゲームのなかに託したのだろうか。その背景には、祖母との思い出があったようだ。同氏は、祖母がアクション映画やレスリングを観て大笑いしたり「私ならこうする」とコメントする場面を、大切な思い出として覚えているとのこと。つまり、彼女は戦いを見るのが大好きな人物だったのだ。そのため、Kim氏はプレイヤーたちが戦いを繰り広げるマップ内に、敬意を込めて祖母の名前を刻んだとのこと。また、同氏によれば祖母は2度にわたる戦争と、他国による占領時代を生き抜いた。「それ以上にカッコいいことってないでしょ」と、同氏は祖母への尊敬の念を語っている。

そしてKim氏は、『Apex Legends』プレイヤーたちに向けて「ストームキャッチャーで戦う時には、勝利のためだけでなく、お婆ちゃんを楽しませるために戦っていると思ってください」とコメント。改めて祖母への愛を伝え、同氏と祖母の古い写真を投稿している。Kim Joung-Soon氏の享年は94歳だった。今はストームキャッチャーで、プレイヤーたちの戦いを楽しんでいることだろう。ストームポイントで戦う際には、バトル好きのお婆ちゃんが見守っていると思いながら、フェアで激しい戦いを心がけたいものだ。

今回は開発者の言葉により、壁面の些細なペイントに込められた思いが明らかになった。何らかの思いが込められたデザインが、ほかの場所にもひっそりと隠れているかもしれない。

Sayoko Narita
Sayoko Narita

貪欲な雑食ゲーマーです。物語性の強いゲームを与えると喜びますが、シューターとハクスラも反復横とびしています。

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