国内の個人開発者727NotHoundは12月21日、『フォトジェニック・マインド』を正式発表した。対応プラットフォームはPC(Steam)。2022年6月にリリース予定とされている。また現在CAMPFIREにて、本作の開発資金を募るクラウドファンディングキャンペーンが実施中だ。
『フォトジェニック・マインド』は、写真を撮影して無限回廊からの脱出を目指す、デッキ構築型3D探索ホラーゲームだ。本作の主人公は、心霊写真の中へ入って事件を解決する、心霊写真探偵である。プレイヤーは心霊写真探偵として、写真世界へ侵入。無限回廊を探索して写真を撮影し、写真の能力を使って目的を達成することになる。
本作では無限回廊の探索パートと、ギャラリールームでの撮影パートを交互にプレイし、まずは午前0時への到達を目指す。主人公が入り込んだ写真の中には、ループ構造の無限回廊が広がっており、怪異たちが存在している。また、無限回廊の中には時間の概念があり、一定の条件を満たして奥の扉をくぐると、回廊の時間が進む。時間に応じて回廊の様子が変化し、午前0時に目的の何かが存在するため、午前0時への到達が目標の一つであるわけだ。
ただし本作では、フィルムが切れるとギャラリールームへ戻り、無限回廊の時間がリセットされる。そのため、ただ探索をしているだけでは午前0時への到達は不可能。主人公の持っているカメラの能力が、攻略上必要不可欠となっている。
無限回廊の中には、奇妙な物品や絵画などが飾られており、特定の被写体をカメラで撮影すると、能力を持った写真が現像できる。たとえば、時間者と呼ばれる被写体を撮影すると、回廊の時間を90分進め、フィルムを1増やし、次の撮影対象を焼却する(デッキからの除外)写真ができあがる。
プレイヤーがギャラリールームへ戻ると、これまで撮影した写真がランダムに展示されているので、使用する写真を選択。カメラで写真を撮影し、写真の能力を使用することで、午前0時への到達を目指していく。無限回廊の探索パートでデッキに追加するカードを撮影し、ギャラリーパートでカードをプレイして攻略する、デッキ構築型カードゲームにループ型ホラーをかけあわせた作品といったところだろうか。基本的なルールとしては「ドミニオン」系のデッキ構築型カードゲームに近いものの、時折回廊には撮影しないと厄介なことになる怪異が登場。不気味な回廊の空気や、迫りくる魔女の存在もあり、恐怖と向き合いながらデッキを構築する、奇妙なゲームプレイが待ち受けている。
本作を開発しているのは、727NotHoundとしてゲームを制作している、国内の個人開発者座間氏である。直近の活動としては、ホラーゲーム『国際指定怪異123号 廃村』と『HEAVY DREAM』をフリーゲームとしてリリース。『国際指定怪異123号 廃村』は、Nintendo Switch版の発売も予定されているという。
また本作は、「プレイアブル・モックアップ(P.M.)」の名称で公開されていた試作品の製品版だ。これまで、座間氏が1人で企画/設計/開発をしてきたが、さらに踏み込むためには他のクリエイターの協力が不可欠であり、資金が必要であるためクラウドファンディングを実施。2022年2月までの期間内に50万円以上の資金が集まれば、製品版が開発されるそうだ。
『フォトジェニック・マインド』は、PC(Steam)での発売を目指して、クラウドファンディングが実施中。また「プレイアブル・モックアップ」としては、ふりーむ!にて2つのバージョンが無料公開されている。バージョンによってバランスやグラフィックが異なり、どちらでも本作の基本的なシステムや奇妙なゲームプレイが確認できる。
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