Steam版『ウィザードリィ外伝 五つの試練』ついに12月17日早期アクセス配信開始へ。ただしエディタの同時提供は見送り

 

イードは12月12日、3D ダンジョンRPG『ウィザードリィ外伝 五つの試練』の早期アクセス配信を12月17日に開始すると発表した。同社が運営するゲームメディアGame*Sparkのブランドより、PC(Steam)向けにリリースされる。価格は2980円。なお、Steamウィンターセール終了日(現地時間1月5日)までは10%オフで購入可能だ。

本作はタイトル発表当初、6月18日より早期アクセス配信を開始する予定だったが、配信開始前日に急遽延期となっていた。この度、あらためて配信日が告知されたかたちとなる。ただし別アプリケーションとして同梱予定だったエディタについては、同時提供が見送られるとのこと。提供形態の変更と再開発をおこなうとし、2022年内のリリースが目指されている。


『ウィザードリィ外伝 五つの試練』は、3DダンジョンRPG『ウィザードリィ』シリーズの日本製スピンオフ作品である、2006年発売の同名タイトルを現代向けに大幅刷新する作品だ。プレイヤーは、種族や職業などを設定してキャラクターを作成し、最大6名のパーティーを編成。さまざまな敵やトラップが待ち受ける迷宮探索に挑む。戦闘システムには、シンプルなターン制コマンドバトルを採用。ただし強力な呪文は使用回数が限られ、パーティー全滅時には新たなメンバーで救出に向かわねばならないなど、難易度は高め。一進一退のシビアな判断が求められるだろう。

リニューアル版となる本作では、Windows10対応に伴うUnity エンジンへの移行を実施し、さまざまな新要素が導入される。迷宮の描画は疑似2Dから3Dへ変更。背景画像などがリマスタリングされ、モンスターやイベント画像をより高解像度で楽しめる無料DLCも同梱する。またワイドスクリーンにも対応しており、完全新規のフルHD向けUI モード2種を含む計4種のUIモードが用意されている。そのほか、ゲームパッドやSteamクラウドにも対応している。


シナリオについては、1本につき数十時間以上のボリュームがある5本の公式シナリオを収録。加えて、オリジナル版の公式サーバー上に投稿されたユーザーシナリオもコンバートされ、早期アクセス配信開始日からプレイできる環境が整えられるという。さらに公式シナリオ「戦闘の監獄」「慈悲の不在」といったDLCについても、なるべく早期に提供できるよう検討しているとのことだ。なお、今回のエディタ提供見送りに伴い、シナリオのSteamワークショップ対応は中止する運びとなっている。ただしポートレート配布など、別項目でのワークショップ利用については別途検討しているそうだ 。

本作についてイード側は、6月17日の配信延期発表当時、延期の理由は“諸般の事情”であると説明。開発および商標権利元との問題ではないとしていた(関連記事)。今回の発表にあたってもイード側は、本作の立ち位置についてあらためて言及している。それによると、本作は『ウィザードリィ』の現商標権者であるドリコムからの正式な許諾を得て開発され、いかなる問題もない状態で発売されるタイトルであるとのことだ。エディタに関しては今しばらくリリースを待つことになったものの、紆余曲折があった本作がようやくユーザーの元に届く運びとなりそうだ。

『ウィザードリィ外伝 五つの試練』は、Steamにて12月17日より早期アクセス配信開始予定だ。




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