犬ぞり探検ゲーム『Arctico』2022年2月正式リリース。過酷な情勢を乗り越え7年をかけ完成へ

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個人開発者のClaudio Norori氏は12月6日、現在早期アクセス配信中の『Arctico』新トレイラーを公開。2022年2月に本作を正式リリースすると発表した。本作は7年以上にわたり、早期アクセス配信にて継続的なアップデートをおこなっていた。かなりの長期間早期アクセス配信されていたわけだ。完成に時間がかかった背景には、開発者の巻き込まれた社会騒乱もあったようだ。


『Arctico』は、美しい極寒の世界を探検するアドベンチャーゲームだ。プレイヤーは一面の銀世界のなか、犬ぞりやカヤックなどの移動手段を駆使してリソースを収集。拠点となる基地を立てて、研究や植物の栽培に取り組むのだ。基地はカスタマイズ可能で、研究や栽培を通じて拡張できる。デコレーションを好みに応じて配置し、温もりと安らぎをもたらす拠点を作り上げよう。本作はふたりでのオンライン協力プレイにも対応しているので、仲間と協力して暖を取るのもよいだろう。

上述のとおり、本作にはさまざまな移動手段が存在する。まず目玉は犬ぞりで、四頭引きで力強くプレイヤーを運んでくれる。犬はそれぞれ撫でるなどのインタラクトが可能で、名前もつけられる。愛犬4匹とともに走る白銀の世界は格別だろう。ほかには、水場ではカヤックが利用できるほか、パラシュートやグライダーなどで空中からも探検できる。シチュエーションに合わせた装備で、極寒の島を調べ尽くせるのだ。本作は、険しい極寒の世界を生き抜くというより、世界の美しさを落ち着いて楽しむコンセプトの作品となっている。しかし、早期アクセス配信当初は現在とは違ったコンセプトで開発されていたようだ。


というのも、本作はもともと『Eternal Winter』と題されており、厳しめのサバイバルゲームとして開発が進められていた。開発するのは前述のClaudio Norori氏と、Antonio Vargas氏。本作はさまざまなゲームプレイ方針の変更を経て、現在の柔らかく温もりを感じる作風に落ち着いた。本作が『Arctico』と名前を改めたのは、2018年11月のこと。改名の理由については、本作が行き着いた落ち着いた作風に、『Eternal Winter』という名前がそぐわないためと説明していた。


そして本作の開発は改名より少し前に、ある問題で一時停止しているのだ。開発の前に立ちはだかったのは、社会情勢だった。Norori氏は、かつてニカラグアを拠点としていた。しかし2018年4月頃から、ニカラグアではオルテガ大統領の独裁政権と社会保障改革に端を発し、社会情勢が急速に悪化。デモで多数の死者が出るなど、国全体を巻き込む抗議と弾圧の応酬が繰り広げられていた。こうした状況を受けて、本作の開発者2名はいったん開発を中止。ニカラグアの現状を伝えるためのゲーム作品の開発に打ち込むこととなった。そちらの作品は『Nightfall in Nicaragua』としてリリースされたものの、現在は公開停止となっている。

そして数か月後、『Eternal Winter』の開発は再開され、『Arctico』と名前を改められたのだ。市民に影響するほどの社会情勢の悪化が、本作の開発期間やコンセプトに与えた影響もあるだろう。なお、Norori氏については、同氏のTwitterアカウント情報によれば現在ペルーを拠点としているようだ。


『Arctico』はPC(Steam)向けに現在早期アクセス配信中。正式リリースは2022年2月を予定している。約7年間の結実となる正式リリースを楽しみにしたい。




※ The English version of this article is available here

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