『メトロイド ドレッド』開発元MercurySteamが、「三人称視点アクションRPG」開発に着手。約35億円の投資を受ける


Digital Bros Group(以下、Digital Bros)は11月30日、同社の運営するパブリッシャー505 GamesとMercurySteam Entertainment(以下、MercurySteam)が共同で新作ゲームを開発および販売することを発表した。


コードネームは「Project Iron」と呼ばれており、ダークファンタジー世界を舞台とした、三人称視点のアクションRPGになるようだ。マルチプラットフォーム展開およびグローバルリリースを視野に入れているとのこと。新作のIPは、Digital BrosとMercurySteamで共同保有するという。新作開発の初期投資として早速、2700万ユーロ(約35億円)が投じられたとのこと。

MercurySteamは、スペインのマドリードに拠点を構えるゲームスタジオだ。探索型アクションゲーム開発に定評があり、デビュー作として『American McGee Presents: Scrapland』を開発。その後は『悪魔城ドラキュラ』シリーズの3Dホラーアクションとして立ち上げられた『Castlevania: Lords of Shadow』開発に参加。同シリーズ3作に携わったのち、『メトロイド サムスリターンズ』の開発に携わった。その後は基本プレイ無料FPS『Spacelords』などを展開しつつ、『メトロイド ドレッド』を手がけた。同作はThe Game AwardsなどでGame of The Year候補にノミネートされるなど、高い評価を獲得した。スタジオとしての地位も、ワンランク上に押し上げられただろう。


Digital Brosの共同設立者のRaffaele Galante氏およびRami Galante氏は今回の取り組みに際してMercurySteamを称賛。同社は『メトロイド ドレッド』を開発するなど、これまで素晴らしいIPを数多く作れることを証明してきたとコメント。MercurySteamのクリエイティブなビジョンと505 Gamesの経験をもってすれば、高品質で魅力的な、没入感のあるゲームをゲーマーに届けられるだろうと自信を見せた。

505 Gamesは近年、実力派ゲームスタジオとのタッグに熱心。同社はRemedy Entertainmentと共に『Control』をヒットさせたほか、五十嵐孝司氏と共に『Bloodstained: Ritual of the Night』をヒットさせ、同作の続編開発にも取り組んでいる。『幻想水滸伝』元スタッフが手がける新作『百英雄伝』のパブリッシングにも携わっているなど、数多くのスタジオと協業している。いつから話が始まっていたのかは不明であるが、『メトロイド ドレッド』がヒットするや否やMercurySteamとの協業を発表したことは、505 Gamesのフットワークの軽さやスタジオ選定のセンスが如実にあらわれているだろう。新作「Project Iron」には多大な期待が寄せられそうである。

コードネーム「Project Iron」は、三人称視点アクションRPGとして、マルチプラットフォーム向けに開発中だ。




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