非公式“デメイク”『BloodbornePSX』来年1月31日配信へ。愛と情熱でヤーナムを初代プレステ風に再現


個人開発者のLilith Walther氏は11月1日、ファンメイド作品『BloodbornePSX』を来年1月31日に配信すると発表した。対応プラットフォームはPCで、無料で配信予定。発表に伴い、本作の内容が垣間見えるトレイラーも公開されている。

『BloodbornePSX』は、人気アクションゲーム『Bloodborne』の非公式再現プロジェクトだ。本作はPlayStation 4向け作品である『Bloodborne』を、初代PlayStationの水準にまで“デメイク”している。デメイクとは、しばしば高画質化などを施されるリメイクとは逆に、クラシックな作品風に作り変えることを指す。単に低画質なだけではなく、レトロな感覚を呼び起こす工夫がなされる場合も多い。


今回公開されたトレイラーでは、非常に手の込んだ“低画質化”がなされている様子が見られる。舞台となるヤーナムの街やプレイヤーキャラは、大幅にディティールを削りながらもオリジナル作の雰囲気を再現。武器や登場する敵たちも原作のデザインを保ちつつ、ゴツゴツした荒目のポリゴンに。単なる低画質化ではなく、独特の魅力を放っている印象だ。

画面にはブラウン管テレビ風のエフェクトがかかっており、ノスタルジーを引き立てる。ゲーム画面左上に、モニター表面の照り返しが加えられているのも芸がこまかい。こうしたエフェクトはユーザーの好みに合わせて調整できるほか、完全にオフにもできる。UIなども初代PlayStation準拠になっており、フレームレートもやや抑えめの印象だ。一方で、ゲームプレイは原作の再現に重点を置いている様子。トレイラーではスピード感のある激しい戦闘や、敵の隙を突いて致命的なダメージを与える「内臓攻撃」などの要素が見られる。総じて、『Bloodborne』および初代PlayStation時代のゲームへの強い愛情とこだわりを感じる仕上がりだ。なお、本作の実装は序盤のボスであるガスコイン神父戦までとのこと。


『BloodbornePSX』を開発しているのは、個人開発者のLilith Walther氏。同氏は本作のプログラミングやモデリングなど、大部分を単独で作り上げているようだ。同氏は現在RPG作品『Witch』にリードプログラマーとして携わっているほか、itch.ioにて自身が手がけたゲームを公開している。また、本作はUnreal Engine 4にて制作されているとのこと。同氏は本作について、ファンメイド作品であるため無料で公開すると表明。そしてリリース後数か月後に、ソースコードを公開するとしている。

本作は『Bloodborne』を模倣した作品であるため、権利関係はどうしても懸念点となる。一方で、2Dでのデメイクとはなるものの、過去には同作序盤を『ゼルダの伝説』風に再現する作品がリリースされている(関連記事)。最終的には権利者側の采配となるため断定はできないものの、『Bloodborne』はやや二次創作に寛容な傾向があるといえそうだ。Walther氏の強い情熱を感じさせる本作が、無事にユーザーたちの手に届くのだろうか。

『BloodbornePSX』は来年1月31日、PC向けに無料配信予定。




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