サイコロジカルホラー『深夜放送』Steamにて配信開始。ホラー系ラジオ番組で起こった死の真相に迫る、チラズアート新作

チラズアート(Chilla’s Art)は10月31日、『深夜放送(The Radio Station)』を配信開始した。『深夜放送』は、弟の死因を探るべく深夜のラジオ放送局を調査する、雰囲気重視のホラーゲームである。

国内のインディーゲーム制作チームであるチラズアート(Chilla’s Art)は10月31日、『深夜放送(The Radio Station)』を配信開始した。対応プラットフォームは、PC(Steam)。通常価格は470円で、11月7日までの期間10%オフの431円で販売されている。


『深夜放送』は、弟の死因を探るべく深夜のラジオ放送局を調査する、雰囲気重視のホラーゲームである。主人公の弟である将喜は、山奥ラジオという山中にあるラジオ放送局で、ホラー系番組のパーソナリティーを務めていた。将喜は主人公に対して、ラジオの仕事が軌道に乗ってきたと話しており、順調な日々を送っていたようだ。

しかし、ある朝主人公が目を覚ますと、将喜が死んだという連絡が入っていた。ラジオの放送後、局内で死亡している姿が発見。死因は不明ながら、警察は自殺と見て捜査を打ち切ったという。仕事が軌道に乗ってきたと嬉しそうに話していた弟が、自殺するわけがない。放送で何かがあったのだと考えた主人公は、弟の死の真相を知ろうと深夜のラジオ放送局を調査し、怪異譚へと巻き込まれる。


本作の主人公は軽トラックを自ら運転し、山奥ラジオやラジオ局の倉庫など、山中にある建物を行き来しながら弟の死に迫っていく。各地を探索していると、将喜の放送が録音されたテープが入手できる。過去の放送に耳を傾けることで、将喜に起こった出来事が少しずつ明らかになるわけだ。

放送のアーカイブには、リスナーから送られた不気味で不穏な体験談が収録されているほか、山中を単身調査する主人公の周囲にもおかしな現象が発生。どこかから聞こえてくる得体の知れない物音や暗闇、誰かから見られているような緊張感のなか、インターネット上の都市伝説や怖い話の世界が描かれる。本作はマルチエンディングが採用されており、具体的には3種類のエンディングが用意されている。また、画面にアナグロビデオ風のノイズを加えるVHSフィルターは、オン/オフ切り替えが可能だ。


本作を開発したチラズアートは、兄弟でゲームを制作している国内のインディーゲーム制作チームだ。チラズアートは、短編ホラー作品を精力的にリリースしており、2021年の作品としては本作が4本目となる。前作『帰り道』のSteamユーザーレビューでは、雰囲気などは一定の評価を得るもバグなどが指摘され、レビューステータスは「やや好評」に落ち着いた。前作の経緯を踏まえてか、本作ではベータ版リリースから正式リリースまでの期間が長めに取られていたようだ。


『深夜放送』は、Steamにて通常価格470円で配信中だ。




※ The English version of this article is available here

Keiichi Yokoyama
Keiichi Yokoyama

なんでもやる雑食ゲーマー。作家性のある作品が好き。AUTOMATONでは国内インディーなどを担当します。

記事本文: 2563