『ペルソナ』などの音楽を手がける目黒将司氏が、アトラスから独立。なんとインディーゲーム開発者の道へ
アトラスは10月27日、同社サウンドチームに所属していた目黒将司氏が2021年9月末日をもって退職し、フリーランスとして独立していたことを発表した。アトラスは現在、独立後の目黒氏と共に新作タイトルを引き続き鋭意開発中であるという。
目黒氏はアトラスにて活躍していたサウンドコンポーザー。1996年に日本大学を卒業し、同社に入社した。これまで『真・女神転生』シリーズや『ペルソナ』シリーズなど、同社看板タイトルにて多数の楽曲を手がけきた。ハードなロック音楽や、耳に残るポップなサウンドまで、幅広い作風でファンを沸かしてきた。
そんな目黒氏はなんと、インディーゲーム開発者になるのだという。同氏は5年前よりプライベートの時間を使ってRPGを作っており、講談社ゲームクリエイターズラボ第1期募集に応募したところ、最終選考まで残ったとのこと。最終的に第1期生にはならなかったものの、特別賞として50万円を獲得し担当者をつけてもらえたそうだ。そこでアトラスを退社し、インディーゲームづくりに注力することにしたという。
目黒氏といえば、作曲家やギタリストとして活動するだけでなく、ゲーム開発についても熱心。2009年にPSP向けに発売された『ペルソナ』シリーズ初代と第二作目のリメイク『ペルソナ』『ペルソナ2 罪』『ペルソナ2 罰』では、サウンド制作だけでなくディレクターを担当。音楽制作に留まらない活躍を見せていた。
同氏はMegarockとして、現在Unreal Engine 4を使ってRPGを開発中。近未来を舞台として、銃を使ったステルスアクションなJRPGを開発中とのこと。現在はたったひとりでこのゲームを制作しているようだ。これで目黒氏とアトラスの関係が終わるというわけではなく、インディーゲームづくりのかたわら、アトラスのゲームに楽曲提供していくという。
名の売れたゲームコンポーザーが独立し、活躍の場を広げるというケースは業界ではある種通例であるが、作曲家という枠組みを超え、ゲームづくりそのものに挑戦するというのはかなり珍しい。目黒氏のゲームづくりへの愛を強く感じさせる動向である。目黒氏の新作ゲームは、11月6日に開催されるINDIE Live Expo Winter 2021にて正式にお披露目されるとのこと。Twitterに投稿されているゲームの開発進捗を見ながら、正式発表を楽しみにしておこう。
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