『あつまれ どうぶつの森』において、思わぬ要素の復活が注目を集めているようだ。任天堂は10月15日、「あつまれ どうぶつの森 Direct 2021.10.15」を放送。このなかで、『あつまれ どうぶつの森』にて11月5日に配信予定の大型無料アップデートについて告知した。喫茶ハトの巣実装やパニエルの島リニューアル、新要素「料理」の追加など、とにかく大量のコンテンツ追加が発表。ここ最近の新規要素不足を嘆いていた『あつまれ どうぶつの森』ファンは嬉しい悲鳴をあげている。
数多くの新コンテンツが発表された一方、意外な要素が一部のユーザーを熱狂させているようだ。熱い視線を集めているのは、室内におけるちょっとしたアップデートを告知するワンシーン。家具が密集している狭いスペースでも、カニ歩きをすることで通行できるようになるようだ。QoLを向上させる、細やかな新要素の追加である。しかし視聴者の注目を集めたのはカニ歩きそのものではなく、その背景。部屋の隅につつましく置かれた緑色の家具である。そう、「カエルのチェア」が『あつまれ どうぶつの森』に復活するのだ。
カエルのチェアとは、『どうぶつの森』シリーズに登場する家具のひとつ。セット家具のカエルセットのひとつで、ハスのテーブルと対のような存在になっている。背もたれの部分に目と口があり、座る部分は腹のようになっている。価格は国内版で1200ベル、海外版で1440ベルと、ほどほどの価格。キュートではあるものの、とくに希少価値があるわけではない一般的な家具の一つである。
ところが『あつまれ どうぶつの森』発売前の2019年末から2020年初頭、カエルのチェアがインターネット上で異様な人気を集める一幕があった。最新作にカエルのチェアが登場するのかを気にする人が続出し、SNS上にはカエルのチェアを使ったコラージュ画像やファンアートが大量に寄せられた。果ては、「さまざまなキャラクターをひたすらカエルのチェア座らせる」という謎のコラージュ画像投稿アカウントまで登場。カエルのチェア旋風は、まさしく一大センセーションを引き起こしていた（関連記事）。
ブームの発端は「アベンジャーズ／エンドゲーム」を絡めたコラージュ画像だといわれているものの、なぜ大ブームを引き起こすほどに受け入れられたのか、その原動力はかなり謎である。無機物とも生物ともつかないカエルのチェアの愛嬌とシュールさが奇妙なエネルギーとなって、多くのユーザーを引き付けていたようだ。『あつまれ どうぶつの森』発売前に大きな話題を集めたカエルのチェアであるが、残念ながら同作の発売当初は未実装。ほかコンテンツが人気を集めるなか、次第にカエルのチェアブームも影を潜めていった。
ところがなんと、「あつまれ どうぶつの森 Direct 2021.10.15」にて、背景にちらりとカエルのチェアが登場。キュートな笑顔とビビッドなカラーリングはそのままに、つるりとした曲線デザインがHD画質で美しく表現されている。パステルカラーの部屋のなかでも、アクセントとして存在感を放ち一挙に視聴者の視線をかっさらっていった。現在、海外掲示板RedditやTwitterではカエルのチェアフィーバーが再燃中。往年の名インテリア再燃に狂喜の声を上げる人々が続出している。
はたして『あつまれ どうぶつの森』におけるカエルのチェアはどのように入手可能なのか。座ると音が鳴るギミックは健在なのか。詳細は不明ながら、次回アップデートでカエルのチェアが本作に実装されることは間違いないようだ。新要素が並みいるなか、カエルのチェアは新たなスター家具となることができるだろうか。同アイテムが追加されてからの、コンテンツクリエイターたちのコーディネートに注目が集まる。
『あつまれ どうぶつの森』次回アップデートは11月5日配信予定。同日には有料DLC「ハッピーホームパラダイス」も発売される。
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