『Monument Valley 2』無料アップデートにて新チャプター「失われた森」配信開始。森林保全活動の一環として

パブリッシャー/デベロッパーのustwo gamesは10月14日、『Monument Valley 2』の無料アップデートをおこない、新チャプター「The Lost Forest(失われた森)」の配信を開始した。『Monument Valley 2』は、グラフィックと音楽の美しさが際立つパズルゲーム。

パブリッシャー/デベロッパーのustwo gamesは10月14日、モバイル/タブレット向けパズルゲーム『Monument Valley 2』の無料アップデートをおこない、新チャプター「The Lost Forest(失われた森)」の配信を開始した。「失われた森」は、国連の補助機関によるゲーム関連企業の環境保護イベントGreen Game Jam 2021への参加作品。本チャプターは、ゲーマー向けの森林保護運動Play4Forestsと連携しており、プレイヤーに対し請願書への署名や情報のシェアを呼びかけている。 
 

 
『Monument Valley 2』は、グラフィックと音楽の美しさが際立つパズルゲーム。錯視を取り入れてデザインされたステージを、パズルを解きながら進んでいくゲームだ。シリーズ2作目である本作は、2017年にリリースされた。リリースから4年が経ち、新チャプター「失われた森」が追加となった。 

「失われた森」では、森の大切さをテーマとする新ステージが4つ追加された。木々の緑色を基調とする、深い森の奥を連想させるような美しいパズルが楽しめる。また、「失われた森」は本編には組み込まれていないため、ゲームの進行度に関わらずプレイ可能だ。なお、同チャプターと連携する森林保護運動Play4Forestsは、本作と同様に日本語でのキャンペーンも展開している(Play4Forests日本語ページ)。 
 

 
本チャプターは、環境保護イベントGreen Game Jam 2021への参加作品として開発されたもの。6月に発表され、10月14日、ついに実装となった。Green Game Jam 2021は、ustwo gamesも参加する団体 For The Planet Alliance Playing for the Planet Alliance によるイベント。Play For The Planet Allianceは、2019年の国連気候行動サミットにて発足した、ゲーム関連企業による環境保護団体だ。 Playing for the Planet Alliance には、ustwo gamesの他に、Ubisoft、Mojang Studios、Niantic、ソニー・インタラクティブエンタテインメントなどが参加している。 

Green Game Jam 2021は、現地時間の6月5日「World Environment Day(環境の日)」より開始し、前述の企業を含む25以上のスタジオが参加している。同イベントの目的は、世界中のゲーマーに環境保護活動を広め、アクションを起こすきっかけとなるようなコンテンツを世に送り出すこと。2021年のテーマは、「森林や海に関する保護、または復元の重要性」だ。参加企業はそれぞれ、ゲームの内外でテーマに沿った新コンテンツ・イベントの計画を提出した。作品の評価はアワード形式となっており、カテゴリーに応じて5つの賞が設けられていた。なお、『Monument Valley 2』の「失われた森」は、Participant Choice賞を受賞している。 
 

 
「失われた森」のOperations Leadを務めたJane Campbell氏は、Green Game Jam 2021のWebサイトにて、開発にあたり影響を受けた作品などを紹介している。ペーター・ヴォールレーベン氏による本「The Hidden Life of Trees(邦題:「樹木たちの知られざる生活: 森林管理官が聴いた森の声」)」や、成長する台杉を描いた日本画、国際連合開発計画の理事を務めた環境弁護士のJames Speth氏が求める「文化と精神の変容」などをあげ、これらから着想を得て開発が進められたと語った。 
 

 
ustwo gamesは、『Monument Valley 2』のGreen Game Jam 2021への参加のほかにも、森林保護・復元をサポートする活動をおこなってきた。2020年にPC(Steam)/Apple Arcade向けにリリースした『Alba: A Wildlife Adventure』では、環境保護団体Ecologiと協力し、ゲームのダウンロード数に応じて植樹するキャンペーンを開始。同作が1回ダウンロードされるごとに、新たに1本植樹される仕組みだ。同キャンペーンは、マダガスカル、モザンビーク、ニカラグアにおける森林の復元を目的としており、目標の植樹本数は100万本。本稿執筆時点では、90万2110本の木が植えられてきた。なお、『Alba: A Wildlife Adventure』は、2021年7月、Nintendo Switch/PlayStation 5/PlayStation 4向けにも日本語版がリリースされた。 
 

 
『Monument Valley 2』は、iOS/Android向けに配信中。森林の大切さをテーマとする新チャプター「失われた森」は、追加料金なしでプレイ可能だ。 

Maho Ikemi
Maho Ikemi

ニュースを担当します。物心ついた時にはゲームに囲まれていました。この先もゲームとともに楽しく過ごしたいと思っています。

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