マーベラスは9月24日、『ルーンファクトリー5』の最新アップデートを配信。あわせて、次回アップデートにて「同性恋愛/同性婚」を実装すると発表した。実装時期は年内とのこと。発売後のアップデートにて同性恋愛/同性婚要素を実装するのは、かなり珍しいケースとなる。
本日配信されたVer.1.0.11では、主に不具合の修正がおこなわれた。SeedサークルでコネクトしたLv200のモンスターが、経験値を取得するとフリーズする不具合や、冬の月24日にダグに話しかけた際、操作できなくなる場合がある不具合を修正。そのほか、紙吹雪エフェクトが乱舞するお祭り時の処理も軽減されるそうだ。本作は発売時には多くの不具合が含まれており、アップデートによりそうしたバグが修正されてきた。同アップデートも、そうした改善のひとつとなる。
一方で注目を集めているのが、アップデートによる同性恋愛/同性婚要素の導入発表だ。『ルーンファクトリー5』では、男性6人・女性6人の恋愛候補キャラがおり、異性恋愛が楽しめる。そして今後のアップデートにより、彼ら・彼女らと同性恋愛が楽しめるようになるわけだ。最終的には攻略可能キャラは12人にのぼることになる。
本家『牧場物語』シリーズでは、すでに同性恋愛要素は導入済み。『牧場物語 再会のミネラルタウン』にて「大親友の儀」なるシステムが導入され、事実上の同性恋愛・同性婚が可能となった。同システムは、今年発売された新作『牧場物語 オリーブタウンと希望の大地』にも引き継がれている。一方で『ルーンファクトリー』シリーズは、同性恋愛・同性婚は実装されていない。『ルーンファクトリー5』では、同性キャラとは親しい友人として親睦を深めるかたちであった。性別の垣根を超えてキャラの見た目は変えられるものの、同性愛と呼べるシステムではなかった。
しかしながら、次回のアップデートにて「同性恋愛/同性婚」が導入される。本作では各キャラとのサブイベントが充実しており、会話パターンやイベントの変更・追加においても、少なくない労力が割かれることだろう。そうした試みをアップデートにて実施する点は興味深い。『ルーンファクトリー5』は2022年には欧米でも発売予定。海外での発売も視野に入れて、同性愛要素を実装しようとしているのかもしれない。
いずれにせよ、売り切りのゲームにおいて、アップデートでゲーム内に同性愛を導入する要素を導入する試みは珍しい。雑な導入となれば、同性愛要素実装を望んでいたユーザーにも否定的に受け止められかねない。それぞれのキャラを丁寧に形作ってきた、マーベラスおよびHAKAMAの開発手腕が改めて問われる。『ルーンファクトリー5』は、Nintendo Switch向けに発売中だ。
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