スクウェア・エニックスは9月24日、情報番組「Nintendo Direct 2021.9.24」内にて『Voice of Cards ドラゴンの島』を10月28日に配信開始すると発表した。対応プラットフォームはPlayStation 4/Nintendo Switch/PC(Steam)。通常版(ダウンロード版)の価格は税込3520円、DLCセットが税込4356円、特装版が税込1万670円。発表にあわせて、製品版の前日譚を描いた体験版が公開されている。なおSteam版の発売日は10月29日、体験版の配信は9月25日予定となっている。
『Voice of Cards ドラゴンの島』は、TRPGをモチーフに、作中の要素をカードで表現したRPGである。本作の舞台は、ドラゴンが存在する剣と魔法の世界だ。人々が平和に暮らしていたはるか遠い時代、突如ドラゴンが現れ、世界中が恐怖に陥った。王国は総力を挙げて戦い、かろうじてドラゴンの撃退に成功。深手を負ったドラゴンは、どこかへと姿を消したという。それから長い年月が経過したある日。ドラゴン復活の知らせが王宮に舞い込み、女王は冒険者を集める。向こう見ずな勇者気取りの青年、青年と共に旅をしてきた静かな魔獣、ドラゴンを憎む魔女。おかしな3人組はドラゴン討伐を目指し、不思議の残った世界を旅する。
体験版では本編の前日譚が描かれる。主人公は白の教団の冒険者であるシラハ、ブラン、ハクジの3人。女王バニラから、王家の宝窃盗事件の解決を頼まれた3人は、事態の解決に当たる。本作では、マップ/キャラクター/選択肢/アイテムなど、画面内のほとんどの要素がカードで表現されている。プレイヤーはゲームマスターの声に導かれ、主人公パーティーの位置を示すコマを動かしてフィールド上を移動。キャラクターカードの上に乗って話しかけたり、ショップを示すカードの上に乗って買い物をしたりなど、世界を冒険をするわけだ。
戦闘では、キャラクターカードの左下にある攻撃力と、右下にある防御力を基本に、ターンごとにスキルやアイテムなどを選択。味方ターンごとに増加するジェムを消費しつつカード中央にあるHPを削り、敵を全滅させれば勝利となる。戦闘後には経験値やお金が入手でき、装備の更新やレベルアップによってキャラクターが成長していく。
本作では作中の状況がゲームマスターの声で描かれるほか、ダイスを使ったランダム要素もあり、TRPGを彷彿とさせる。一方、カードを用いた表現が採用されているものの、立ちはだかる魔物と戦いながらフィールドを探索し、物語を進行させていくという点では、通常のRPGの範疇ともいえる。ストーリーや戦闘、世界観などに期待したいところだ。また登場キャラクターの物語が描かれるキャラクターストーリーや、遊技場で遊べるトランプを使ったミニゲームも用意されている。
本作では『NieR』『ドラッグ オン ドラグーン』シリーズを手がけてきたヨコオタロウ氏がクリエイティブディレクター、齊藤陽介氏がエグゼクティブ・プロデューサーを担当。ミュージックディレクターを岡部啓一氏、キャラクターデザインを『ドラッグオンドラグーン』シリーズと同じく藤坂公彦氏が務めており、ヨコオタロウ氏の作品では馴染みある陣容の開発チームによって手がけられている。また本作の開発は『ブレイブ フロンティア』シリーズや『ファイナルファンタジー ブレイブエクスヴィアス』を手がけたAlimが担当しているようだ。
『Voice of Cards ドラゴンの島』は、10月28日にPlayStation 4/Nintendo Switch、10月29日にPC(Steam)で配信開始予定。通常版の価格は税込3520円。通常版の内容にDLCを加えたDLCセットが税込4356円。こちらはダイスやプレイヤーのコマをエミールの頭風に変えるなど『ニーア レプリカント ver.1.22474487139…』モチーフのDLC群と、キャラクターとエネミーをドットアートへ変更するDLCが含まれている。通常版の内容にアートブックとメタルカードセットが付属する特装版が、スクウェア・エニックス e-STOREで税込1万670円となっている(Steam版の販売予定はない)。また本作を予約購入すると、カード裏面とコマのデザインを変更するDLCが特典として付属する。