美少女麻雀ゲーム『姫雀鬼』、正式サービス開始初日にサービス終了が告知される。0日終了をめぐる謎


株式会社6699が、麻雀ゲーム『姫雀鬼』の正式サービス開始初日に、同作のサービス終了を告知していたようだ。2021年9月6日に正式サービスが開始されたが、9月30日にサーバークローズを迎え、サービス終了予定。告知によると、サービス終了の理由は「諸事情」とされている。異例の速さでサービスが終わることが、Twitterなどで話題を呼んでいる。


『姫雀鬼』は、株式会社6699から配信中のブラウザ向け麻雀である。麻雀としては、段位によって部屋がわかれた段位広場と、部屋番号を入力して友人と対戦可能な友人広場を搭載。現時点では、三麻など特殊ルールの麻雀は搭載されておらず、4人制麻雀の東風戦のみがプレイできるようだ。また本作には、プレイヤーに代わって牌を握るアバターとして、複数の女性キャラクターが存在。彼女たちは、いわゆるガチャ相当の抽選などから獲得でき、キャラクターごとの好感度システムも導入されている。


本作は、2020年7月にβテスト版のサービスが開始された。その後、2021年9月6日に正式リリースを迎え、同日にサービス終了が告知されたわけだ。なお正式リリースのお知らせと、サービス終了告知の時刻は同じ0時00分となっている。正式サービス開始と終了の告知が、文字どおり同時だったわけだ。

前述のとおり、本作のサービス終了の理由は明かさていない。しかし本作には、いくらかのバグが存在しているようだ。記事執筆時点の本作では、段位広場でのマッチングを通して東風戦がプレイ可能。対戦相手はおそらくBotであり、自動和了や鳴きなしといったオプションも見当たらないものの、一見普通の麻雀対戦が展開される。


多くのプレイヤーが最初に遭遇するのは、和了画面でのバグだろう。上記のスクリーンショットでは、二索をロンしてあがったが、画面ではなぜか和了牌として三萬が表示されている。また上記画像の形では、通常の麻雀ルールにおいて平和が成立しているはずである。平和とは、チーやポンなどを行っておらず、面子がすべて順子であり、雀頭が役牌以外で、待ちが両面の時に成立する役。上記画像はその条件を満たしている。しかし、本作ではなぜかドラのみの扱いとなってしまっている。要するに本作では、少なくとも広くプレイされている麻雀とはルールが異なる部分があり、表示上のバグも存在しているわけだ。

筆者がプレイ中遭遇したものとしては、捨て牌の表示位置がずれてしまう不具合や、和了画面が表示されてない現象もあった。また筆者は未確認ながら、Twitter上では役無しでの和了や、Botの手配がなくなるなど、ほかにもおかしな現象が報告されている。

また本作は、UIや背景などを含め全体的に、iOS/Android/ブラウザ向けに配信中の麻雀作品『雀魂 -じゃんたま-』を意識した作りが目立つ。そうした類似性もユーザーからの指摘を受けている。しかしながら、やはり“麻雀として機能していない”点を運営元が把握しており、結果として早期のサービス終了という決断に至った可能性はありそうだ。


『姫雀鬼』は、ブラウザ向けに配信されており、9月30日にサーバークローズ予定。サービス終了のお詫びとして、10万金貨と500万銅貨が配布されている。


※ The English version of this article is available here


なんでもやる雑食ゲーマー。作家性のある作品が好き。AUTOMATONでは国内インディーなどを担当します。