2Dパズルアクション『シロペンロード』公開。己の道は己で描く、ステージに線で道を作る無料ブラウザゲーム
国内プログラマーのbaba_s氏は9月11日、2Dアクションゲーム『シロペンロード』を公開した。本作はUnity製フリーゲーム配信サイトunityroomのゲームジャム出展作品で、ブラウザ上で無料にてプレイ可能だ。
『シロペンロード』はゴールとなる宝石を目指してステージを進む、ピクセルアートの2Dアクションゲームだ。キャラ操作はA/Dキーでの左右移動とWキーでのジャンプといたってシンプル。しかし、本作の“キモ”となるのは「自分でステージに足場となる線を書き込める」というシステムだ。宝石までの道のりには、地面に空いた穴や高台などの障害が用意してある。プレイヤーはマウスを使って足場となる線をステージに描き込み、宝石への道を踏破していくのだ。
2Dゲーム作品における「ステージにプレイヤーが線を描く」というコンセプトや実装例は過去にも存在した。しかし、『シロペンロード』はレベルデザインの工夫や、複数設定されたクリア目標の妙によって一線を画しているといえる。各ステージには3つのクリア目標が設定されており、「ステージ内のサブ目標であるコイン全回収」および「短い線の長さでクリア」という課題がある。
例として、最初のステージには長さ50にわたる穴が空いており、プレイヤーには「引いた線の長さ40以内」でのクリアが求められる。もちろん、プレイヤーは宝石だけ回収してどんどん先のステージにも進めるものの、創意工夫によってサブ条件を達成したときの喜びはなかなかのもの。解法についても各ステージで練られている印象で、ついコンプリートを目指してしまう楽しさがある。本作を発表した開発者Twitter上の投稿は、記事執筆時点で約3000件リツイートされているほか、コメント欄には好意的な反響が寄せられている。
『シロペンロード』を開発したのは、プログラマーのbaba_s氏だ。同氏は国内ゲーム開発元ハ・ン・ドでリードプログラマーを務めている。ハ・ン・ドは『新すばらしきこのせかい NEO: The World Ends with You』の開発などで知られる開発元だ。baba_s氏のTwitterアカウントのプロフィールでは、同社による2Dパズルアクション作品『ガブッチ』が紹介されている。ジャンルを同じくする作品開発の経験が、今回の『シロペンロード』に活かされているのかもしれない。
ゲーム開発会社で活躍するbaba_s氏であるが、『シロペンロード』はあくまで個人作品だ。本作はフリーゲーム配信サイトunityroomのゲームジャム「Unity 1週間ゲームジャム」に向けて出展されている。本作が約一週間で開発された作品であることも驚きに値する点だろう。なお、同氏はUnity関連の技術書をオンラインで出版しているほか、自身のブログやQiitaなどでも盛んに開発関連のノウハウや情報を共有している。baba_s氏は国内Unityシーンの功労者のひとりでもあるわけだ。
『シロペンロード』はunityroomにて配信中。ブラウザ上から無料でプレイ可能となっている。