北欧先住民ADV『Skábma – Snowfall』発表、日本語対応。動物の精霊たちと共に自然と人々を救え
パブリッシャーPID Gamesは9月4日、アクションADV『Skábma – Snowfall』を発表した。対応プラットフォームはPC(Steam/Epic Gamesストア)で、日本語に対応予定。発売時期は未定だ。
『Skábma – Snowfall』は、フィンランドを拠点とするデベロッパーであるRed Stage Entertainmentが開発するアクションアドベンチャーゲームだ。本作の主役となるのは、スカンジナビア半島~ロシア北部に居住する先住民族、サーミ人。物語は、病に冒されたサーミ人が住まう村から始まる。主人公であるサーミ人の若き牧夫Áiluは、逃げたメスのトナカイを探すうちに魔法の太鼓Goavddisを見つける。その内にはサーミのシャーマンであるNoaidiたちの失われた叡智が込められていた。プレイヤーはÁiluとなって病んだ村人たちと自然を救うため、動物の姿を取る4匹のファミリアスピリットたちの力を借りて、自然との繋がりを取り戻すのだ。
ゲームプレイとしては三人称視点でのアクションが中心になるようで、魔法のような力を使ったパズルや岩場を飛び渡るジャンプアクションなどが盛り込まれている。また、トレイラーではファミリアたちの力を借りての戦闘なども見られるほか、「野ウサギを捕まえる」などの要素もあるようだ。
本作の設定はいかにもファンタジーめいている。しかし、サーミ人はスカンジナビア半島北部を中心に住まう実在の先住民族だ。現在ノルウェー・スウェーデン・フィンランド・ロシアなど各国にまたがって居住している彼らは、寒さ厳しい北欧を季節ごとにトナカイと共に移ろい、自然と共に生きる遊牧民たちだった。現代におけるサーミ人の生活は国際情勢の変化や近代化により大きく様変わりしたものの、今もその血は受け継がれている。
開発元のRed Stage Entertainmentはサーミ人文化を本作の軸としているようで、タイトルの「Skábma」は北部サーミ語で「極夜」を意味する。極夜は、白夜とは逆に日中でも太陽が沈んだ状態が続く現象のことだ。4匹のファミリアたちの名称も北部サーミ語で「Skuolfi(フクロウ)」「Guovža(クマ)」「Čámsa(マス)」「Rieban(キツネ)」としており、前述のGoavddisおよびNoaidiも北部サーミ語でそれぞれ伝統的な太鼓とサーミ人のシャーマンを表現する言葉だ。
また、カットシーンにおける音声も北部サーミ語によって語られる。トレイラーで実際に聞いてみると本作の幻想的な雰囲気と非常によく合っている印象だ。BGMなどについてもサーミ人歌手のHildá Länsman氏が歌う楽曲が使用され、サーミの伝統歌唱ヨイクの独特の響きが楽しめる。プレイしながらサーミ人の文化に触れられるような内容が期待できそうだ。
『Skábma – Snowfall』はPC(Steam/Epic Gamesストア)向けにリリース予定で、発売時期は未定。日本語にも対応する。