アンチRPG『moon』PC版および新作ACT『モナムール』発表。ラブを集める少年と、チューで救う髭男爵

国内デベロッパーのオニオンゲームスは8月27日、アンチRPG『moon: Remix RPG Adventure』PC展開および新作ACT『モナムール』を発表しストアページを公開した。

国内デベロッパーのオニオンゲームスは8月27日、アンチRPG『moon: Remix RPG Adventure(以下、moon)』のPC展開および新作ACT『モナムール』を発表しストアページを公開した。いずれも対応プラットフォームはPC(Steam)で、リリース時期は未定。
 

 
『moon』はラブデリックが開発し、1997年にPlayStation向けにリリースした「アンチRPG」だ。本作は、RPG諸作においてしばしば見られる勇者の違和感ある行動を、別の視点から見つめ直す内容となっている。本作において勇者は、罪のないアニマルたちを“モンスター”として殺害し、勝手に他人の家に上がりこんで窃盗を繰り返す暴君として描かれる。プレイヤーは、ゲームの世界に吸い込まれた少年となり、戦闘ではなく、アニマルの魂の救済や住民との交流を通じて成長していく。
 

 
独特の世界観と物語、そしてアドベンチャーゲームとしての良質さから、『moon』には今も根強いファンが存在している。2019年にはオリジナル版スタッフ監修のもと、Nintendo Switch版が国内および英語圏向けにリリースされ、多くの反響を集めた。今回のSteam版についてもオリジナル版スタッフ監修のもとの完全移植となる。
 

 
あわせて発表された新作『モナムール』は、淡い色彩のピクセルアートが特徴的な2Dアクションゲームだ。Steamストアページでは「愛の形がちょこっと違う不思議の国の物語姫様と64人の国民に髭男爵がチューをする」と紹介されており、独特の世界観の一端がうかがえる。同作においてプレイヤーは髭男爵となり、「チュー」をして国民たちや囚われの姫を救い出すのだ。可愛いコンセプトとは裏腹に難易度は高めのようで、“初回プレイ死亡率99%”を謳っている。自分以外のプレイヤーの死亡通知が届くネットワーク要素があるほか、アドリブ的に多彩に変化しながら無限に繰り返すというBGMも興味深い。
 

 
今回の移植および新作を手がけるオニオンゲームスは、ラブデリックにて『moon』のゲームデザインに携わった木村祥朗氏が代表を務めるスタジオだ。同スタジオは近年『BLACK BIRD』や『勇者ヤマダくん』などのタイトルを配信しているほか、2020年末には新作RPGの制作を発表している。

木村氏はオニオンゲームス公式YouTubeチャンネルにて、しばしばゲームに関するトーク動画を投稿している。8月24日には、ファンによって発見された『moon』の没エンディングについて、興味深い背景を語る動画が公開されているので、同作ファンの方は是非チェックしてみてほしい。なお、トーク内容の性質上、同作のネタバレが含まれるため未プレイの方は注意されたい。

moon』および『モナムール』はPC(Steam)向けに発売予定。

Sayoko Narita
Sayoko Narita

貪欲な雑食ゲーマーです。物語性の強いゲームを与えると喜びますが、シューターとハクスラも反復横とびしています。

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