Blizzard Entertainmentは8月4日、デジタルカードゲーム『ハースストーン』の新拡張パック「風集うストームウィンド」を実装した。これに合わせて、新シーズン向け「酒場パス」が2440円で発売開始された。また8月7日の18時には、拡張パックの発売を記念した国内向けの公式番組がTwitch、およびYouTubeの公式アカウントにて生放送されるはこびとなっている。
『ハースストーン』は、Blizzard Entertainmentが開発及び運営するデジタルカードゲームである。同社が発売した『ウォークラフト』シリーズの世界観をベースにしていることや、カードがデジタルであることを活かした、物理媒体にとらわれないゲームシステムなどに特徴がある。2018年には、全世界プレイヤー数が1億人を突破した。
『ハースストーン』は毎年、3度に分けて拡張パックをリリースしており、今回リリースされた「風集うストームウィンド」はその第2弾にあたる。本年度はMMORPGにおけるゲーム開始時の状況になぞらえた、“新米傭兵の成長物語”をテーマとしている。2021年第1弾拡張パックが大荒野、オーク族やトロル族たちの陣営であるホードをモチーフとした内容であったのに対し、「風集うストームウィンド」で描かれるのは人間やドワーフの陣営となるアライアンス。その中枢を担う王都ストームウィンドを舞台とした物語である。
新拡張実装に伴い登場する新たな要素としてまず挙げられるのは、連続クエストである。これを手札から発動すると、試合中のプレイヤーに課題が次々と与えられ、達成すれば報酬が貰える。すべてクリアすることに成功すれば、ゲームのルールに干渉する強力な効果を持った傭兵カードをその場限りで獲得できるのだ。各イラストにはクエストに挑む新米傭兵たちが描かれており、最終的には頼れる面構えを見せてくれる。すべての課題達成を前提としたデッキ構築が求められるカードであり、すべてのクラスに一枚ずつ用意されている。
交換可は、1マナ払ってデッキに戻し、1ドローできる新しいキーワード。このキーワードが書かれたカードはいずれも爆発力が高いぶん、限られた状況でのみフルパワーを発揮できるピーキーなカードがほとんど。その弱点を綺麗に打ち消すシステムとなっている。主に買い物をイメージしたカード群となっているようで、描かれているイラストには、商品や売買の様子をモチーフにしたものが多い。
新たなメカニクスとしては乗騎と職業ツールが登場。前者は2017年の拡張「大魔境ウンゴロ」時に登場したカード剣竜騎乗を思い起こさせるバフカード群であり、単純なステータスアップだけでなく、破壊されても強化効果をそのまま持ったミニオンが残る断末魔キーワードを付与するものとなっている。いずれも傭兵たちが何かに乗っているイラストを特徴としており、なかには懐かしい乗り物も。
職業ツールは商売道具をモチーフとした武器カード。攻撃力こそ持たないが、条件を満たすと強力な効果をもたらしてくれる。完全に無防備となる使用時をケアしつつ、いかに効率よく条件を達成していくか、的確なプレイングが求められるカード達と言えるだろう。
そのほか、ストームウィンド王ヴァリアンやレディ・プレスター、ローサーなど原作である『ウォークラフト』シリーズの著名キャラクターたちもカード化されている。ファンであればぜひチェックしておきたいところだ。
8月7日の18時には、拡張パックの発売を記念した国内向けの公式番組がTwitch、およびYouTubeの公式アカウントにて生放送される。グランドマスターズ シーズン1で優勝したPosesi(Wataru Ishibashi)選手に視聴者が挑戦できるコーナー(挑戦者に選ばれると15パック、見事勝利できれば30パックを贈呈)や、イラストコンテスト結果発表、著名プレイヤーたちとバトルグラウンドモードで対戦できるコーナーがプログラムとして予定されている。こちらもぜひチェックしてほしい。また、今後のアップデートとしては「英雄の書」や「傭兵の書」、ミニセットの実装などが予定されている。