株式会社ポケモンは7月28日、配信中のMOBA系ゲーム『ポケモンユナイト(Pokémon UNITE)』について、リザードンの通常攻撃に関する不具合を修正したとを発表した。リザードンの通常攻撃は特定条件下で突出した威力になる現象が知られていた。修正パッチは本日7月28日のサーナイト実装に合わせて配信されている。
『ポケモンユナイト』は5対5のアリーナ対戦アクションゲームだ。同作の戦略性は高く、ダメージ能力の高い攻撃やコンボ(わざの組み合わせ)はポケモンを一瞬で倒すこともあるため、警戒を必要とする。ポケモンを短時間で倒す能力が脅威なのは、なにもプレイヤー同士の接敵時だけではない。真の脅威となるのは、ゲーム中に登場するカジリガメやサンダーといった、時間経過で登場する「強敵」の打倒スピードだ。
本作において登場するロトムやカジリガメ、サンダーといった強敵NPCポケモンは体力が多く設定されている。そのかわりに、打倒すると戦いの趨勢を大きく左右するさまざまな効果を与えてくれる。カジリガメの場合は大量の経験値が味方全体に入り戦力が底上げされるほか、シールドバフを獲得できる。ロトムやサンダーを倒した場合は、大量得点を獲得するチャンスが提供されるのだ。
具体的に何が修正されるのかはまだ不明なものの、今回修正される“不具合”として有力なのは、リザードンが持つ強敵NPCポケモンを高速で焼き尽くす強力な手段である「通常攻撃連発」だ。とはいえ、通常攻撃が高いダメージを叩き出すにはいくつかの条件がある。まず、ポケモンのもちもの(強化装備)である「ちからのハチマキ」の装備だ。このもちものは、「通常攻撃がヒットした際に、相手ポケモンの残り体力の1%から3%(アイテムレベルに依存)分の追加ダメージを与える」という能力だ。
そして、リザードンはユナイトわざ「アースクラッシャー」を発動すると、多段ヒットする炎を吐き出す強力な通常攻撃を連発できるようになり、威力も増加する。上述の「ちからのハチマキ」の効果と怒涛の多段ヒットが組み合わさるとどうなるのか。結果として、サンダーのような体力の多いNPCポケモンに対して、恐るべき速度で多量のダメージを与えることができるのだ。このアドバンテージは戦闘の勝敗に大きく影響を与えるものであり、一部の同作プレイヤーのなかには調整を求める声もあった。
そのほか、突出して強力とされているコンボとしては、ゲンガーの通称「ヘドりめ」コンボがある。これは「ヘドロばくだん」で毒状態にしたポケモンに対しては、「たたりめ」というわざが連続して出せるようになるコンボで、ヘドロばくだんとたたりめを合わせて「ヘドりめ」と一部プレイヤーから呼ばれている。こちらはわざ同士のシナジー(相乗効果)として明確に設定されているようであり、リザードンの通常攻撃とは性格が違いそうだが、こうした強力な攻撃に今後も調整が入っていくのかは興味深い点だ。
『ポケモンユナイト』公式Twitterアカウントはアップデート後、今回の修正についての詳細を投稿した。「リザードンにもちもの「ちからのハチマキ」をもたせたとき、意図していないタイミングで効果が発動していた不具合」を修正したとのことで、本稿にて紹介したコンボに下方修正がなされたようだ。
【UPDATE 2021/7/28 17:35】
アップデートの配信にあわせて、詳細情報を追記
『ポケモンユナイト』Nintendo Switch版は現在配信中。9月にはiOS/Android版も配信予定だ。本日7月28日より、新ポケモンサーナイトが配信されている。