国内のサークルKPCは7月24日、『ヤマふだ! にごうめ』を配信開始した。対応プラットフォームはPC(Booth)で、価格は1000円。日本語以外に、英語字幕にも対応。リリースにあわせて、PVも公開されている。
『ヤマふだ! にごうめ』は、カードを使ってヤマを登る、デッキ構築型ターン制ヤマのぼりカードゲームである。主人公の高楽こはるは、ヤマのぼりに興味をもっていた。ある日、遠くのヤマを見て「登ったら眺めが良さそうだ」と呟いたところ、友達の星川ひよりに登山へ誘われる。高楽こはるは、翌日ガチ装備で現れた星川ひよりと共に、ヤマのぼりの世界へ足を踏み入れていくのだった。
こはるとひよりの2人は、ターン毎に襲ってくるヤマの険しさに耐えながら、一合ごとに頂上を目指して進んでいく。本作では、ヤマでの行動がカードになっており、基本的にカードには何メートル進むのかを示す「のぼる」と、険しさに対抗する「まもる」、2種類の効果が設定されている。たとえば10の険しさが襲ってくるターンに、5のまもるがある「スタッカート」というカードを使うと、HPが5減少。途中で力尽きて登山に失敗してしまわないように、状況に応じた行動を選びつつヤマを登っていくわけだ。
連続して使うと性能が1ずつ強化される「あるく」、次ターンのまもりを増やす「しんこきゅう」、大きく前進する「はしる」、バナナを食べて回復する「たべる」など、多彩なカードが存在。初期カードでありながら連続して使用すると強力な効果を発揮するあるくをデッキの軸に据えたり、次のターンにまもりを持ち越せる「のしのし」など守りを重視したりといった、いくつかの戦術も用意されている。またヤマを1合登り切るごとにランダムに表示される複数のカードから特定枚数を選ぶデッキ構築要素や、休憩中に特殊効果つきのギアを作る要素、追加のギアが手に入るが相応のリスクもある険しいルートも搭載。エンディングまでに登るヤマは10山以上あり、クリア後の追加要素も用意されている。
本作では、こはるとひよりの2人が、可愛らしい3Dグラフィックで表現されている。ヤマのぼりで得た「おもいで」によって新カードやギアがアンロックされるほか、ステータス効果では、主人公にあわせた語彙を採用。1合の間のぼりの基礎値を上げる効果を「わくわく」、1ターンだけのぼり値を増やす“もういっぽ”の効果を2倍とする状態を「てつなぎ」と表現している。台詞が多く用意されているわけではないものの、2人の友情やゆるい雰囲気も、ゲームプレイを通して表現されているわけだ。
本作の開発には複数のクリエイターが携わっている。マニュアルによると、グラフィックをLee氏、“パワーワード”を1 2氏、ほかをWLK(えるけ)氏が担当しているとのこと。また『ヤマふだ! にごうめ』には、2019年12月開催のコミックマーケット97で初頒布された『ヤマふだ!』という前作が存在している。
『ヤマふだ! にごうめ』は、BoothにてPC向けに1000円で販売中だ。