ハクスラARPG『Path of Exile』新リーグ「Expedition」は7月24日配信へ。100人バトルロイヤルモードも強化されて復活配信中


Grinding Gear Games(以下、GGG)は7月16日、ハクスラARPG『Path of Exile』の新チャレンジリーグ「Expedition」の詳細を発表した。配信開始は日本時間7月24日午前5時を予定している。発表と同時に、過去エイプリルフールの一環として配信された対戦バトルロイヤルモードがパワーアップして復活され、新シーズン開始に先がけて現在配信中だ。


『Path of Exile』は基本プレイ無料で遊べるハクスラARPG。武器装備収集にまつわる多彩なアクティビティ、奥深いクラフトシステムなどが盛り込まれている。また、キャラクターのビルド(育成)要素もやや特徴的で、脳神経図のような込み入ったパッシブスキルツリーや、「アイテムにスキルを装着」するスキルジェムシステムを採用。奥深いゲームプレイで国外の同ジャンルファンを中心に強く支持されている作品だ。

本作では、定期的に「チャレンジリーグ」と題する、大型アップデートを伴うイベントを開催している。基本的には3か月周期で開催されており、プレイヤーはペットや隠れ家の装飾品などの報酬を目指し、リーグ期間内で可能な限り多くの課題のクリアを目指すことになる。各リーグには主題となる新要素が盛り込まれており、各リーグで追加された新要素は後のリーグ、もしくはパーマネント(常設)リーグに統合されるケースが基本だ。平たくいえば、『フォートナイト』や『Apex Legends』などのサービス系ゲームにおける「シーズン」にあたる要素だ。


今回詳細が発表されたリーグ「Expedition」こと大型アップデートバージョン3.15の中心となる新要素は、 Expedition(遠征調査隊)という言葉が示すように、古跡の発掘調査を主題に据えたものになっている。プレイヤーはKalguurなる民族の考古学調査に協力するかたちで、彼らの祖先の遺跡を掘り起こしていく。爆薬を使ったダイナミックな発掘では、貴重なレリックや、危険なアンデッドたちが土中から出現するとのこと。

発掘で手に入れた貴重品については、Kalguurの面々とのトレードに利用できるようだ。トレード方法もギャンブルや値切りなどバリエーション豊かになっている。また、古代のKalguurたちの足跡を追っていくうちに謎が明かされていき、今なお息づく強大なボスとの対決にも発展するようだ。そうしたボスを倒した際には、Wardという新たなダメージ減衰システムを盛り込んだ、ユニークアイテムを含む新たなベースタイプの装備などが手に入るとのこと。


また、本アップデートでは新たに19種類のスキルジェム、およびスキルに特性を加えるサポートジェムが追加される。新スキルについては、各Acendancy(上位)クラスをテーマにしたという。自身の装備した武器のコピーを周囲に召喚して跳ね回らせるSpectral Helixや、主にバーサーカークラスが利用するリソースであるRageを消費して竜巻を放つRage Vortexなど、派手なだけでなくビルドにどう組み込むか楽しみなスキルが揃っている。

ほかにもスキル関係では、一部ビルドについては根幹から揺るがされるような大きなバランス調整が予定されている。サポートジェムについては、攻撃のダメージを上げるタイプのジェムが強く、人気が偏りすぎているため、弱体化やデメリットの追加がなされるようだ。それと同時に、不人気だったサポートジェムへの強化もおこなうとのこと。


また、本作には瞬間的なワープのような動作を可能にする移動スキルが幾つか存在し、Flame Dashなど一部スキルはほとんどのビルドに組み込まれるほど人気になっている。どんなビルドでもスキルジェムをひとつ組み込むだけで敵の群れを無視できてしまう状況は、開発元GGGには望ましいものではないようで、こうした移動スキルについても弱体化を予定している。

そして、トリガーによって発動するスキルのマナコストも見直されるようだ。本作のスキルシステムにおいては、発動にかかるマナコストの高いスキルであっても、他のスキル使用時やクリティカルヒット発生時にマナ消費なしで自動発動化することが可能だった。こうしたシステムは自由度の高いビルドを可能にする一方で、強力なスキルの新規追加の障壁となっていたようだ。本アップデートではトリガー発動であってもマナ消費が発生するように変更されるため、トリガーを軸にしたビルドは再考の必要が出てきそうだ。


本アップデートではスキル関係の調整以外に、回復やバフを得る手段である「フラスコ」のリワークも盛り込まれている。本作においてフラスコは重要な要素で、手痛いデバフを予防というかたちで無効化したり、攻撃力の強化を得たりと出番も多い。そのため、フラスコに割り当てられている1から5のキーを連打しながらプレイする「ピアノ」スタイルが常態化していた。GGGはアナウンスメント動画において「装備全体から得られる能力に匹敵するバフが、フラスコ連打から得られてしまうのは面白くなくアンバランスで、確実にプレイヤーの手首にも悪い」との考えを述べている。


そのため、多種フラスコのバランス調整をおこなうと共に、多くのフラスコについて、敵が与えてくるデバフを「予防」するのではなく、デバフを食らった後に「治療」するようなかたちへと変更。その代替として、フラスコの発動をある程度自動化してくれる新たなアイテムが追加されるようだ。メリットとデメリットが混在する調整ではあるものの、少なくともプレイヤーの手首へのダメージは軽減されそうだ。本アップデートではほかにも多岐にわたる内容が盛り込まれているため、詳細については上述の動画を確認されたい。なお、調整などの具体的な内容については、来週中にパッチノートが公開されるそうだ。

そして、『Path of Exile』で過去にエイプリルフールイベントの一環として告知、後に実際に配信され一部プレイヤーの人気を博した、最大100名による対戦バトルロイヤルモード『Path of Exile: Royale』が復活した。こちらは「Expedition」配信を待たず、すでに配信されており、同作プレイヤーは参加可能な状態となっている。本モードは週末のみ楽しめるアクティビティとなる予定で、今週末は日本時間7月19日の15時59分までプレイ可能。以降は「Expedition」のリリース週を除外して、毎週開催するとのことだ。GGGは本モードについて実験的としつつも、長期的な提供も視野に入れて運営していくとしている。

また、単に復活しただけでなく、よりバトロワ向けにパッシブスキルツリーシステムの刷新やジェム・アイテムの調整がおこなわれているとのこと。勝者には、隠れ家に飾れるRhoa(ゲーム内に登場する動物兼Mob)の調理デコレーションが与えられる。こちらはバトロワモードで勝利を重ねるごとに、「焚き火で串焼き」から「丸焼き」へと、豪華なバリエーションが増えていくとのことだ。


『Path of Exile』はPC(公式サイト/Steam)向けに配信中。新チャレンジリーグ「Expedition」は、日本時間7月24日午前5時に配信予定だ。なお、本作は現在日本語には未対応ながら、開発元GGGは今年4月末より日本語化スタッフを募集している(関連記事)。