『Lobotomy Corporation』ProjectMoonが新作らしきアカウント「Limbus Company」を公開中。地獄へと向かう、赤い線で修正された男女

韓国のインディーゲームスタジオProjectMoonが、「Limbus Company」なる新作を制作しているようだ。「Limbus Company」のTwitterアカウントが設立されており、複数の言語によるツイートや画像が投稿されている。

韓国のインディーゲームスタジオProjectMoonが、「Limbus Company」なる新作を制作しているようだ。「Limbus Company」のTwitterアカウントが設立されており、複数の言語によるツイートや画像が投稿されている。
 

 
ProjectMoonは、2016年に設立された韓国のインディーゲームスタジオである。SCP風のオブジェクトや怪物たちを管理し、エネルギーを集めるシミュレーションゲーム『Lobotomy Corporation』の早期アクセス配信を、Steamにて2016年に開始。2018年に正式リリースを迎えた同作では、1万2000件以上のユーザーレビューにより「非常に好評」を獲得している。

また2020年5月からは『Lobotomy Corporation』の続きの物語が描かれる『Library Of Ruina』の早期アクセス配信をスタート。同作では、すでに予定されていた正式リリースバージョンのコンテンツは導入されているものの、「コンソール市場に出品する際、条件を合わせてリリースするため」に、正式リリースが2021年5月から8月へ延期された。つまりProjectMoonでは、コンソール対応などはありつつもリリース済みの2作品の開発は完了しており、新作の開発が始まっていてもおかしくはないわけだ。
 

 
実際に、同スタジオはTwitter上などで「LobotomyCorporation-Branch」なる新作を仄めかしていた。ProjectMoonのツイートによると、「LobotomyCorporation-Branch」は2021年から2022年にかけてのプロジェクト。ジャンルはダンジョンRPGであり、同スタジオの世界観をベースにした、何らかの探索と戦闘が待ち受けていると思われる。しかし、ProjectMoonの公式ツイッターが、7月9日にアカウント「LimbusCompany」のロゴツイートをリツイートし、「LimbusCompany」がProjectMoonの次回作ではないかと考えられるようになったわけだ。
 

 
Twitterアカウント「LimbusCompany」では、『Library Of Ruina』のイラストに近いタッチで描かれた、目を赤い線で修正された男女のイラストが多数掲載されている。画像以外には、フランス語/韓国語/中国語/ドイツ語/英語など、複数の言語による文章もツイート。「かいなでの絵師には総じて醜いものの美しさなどと申すことは、わかろうはずがございませぬ」と、古風な日本語のツイートもあり、画像のキャラクターに関連するものなのかもしれない。またプロフィール欄では、LimbusCompanyBusという表記の横に、バスのアイコンとLCBの文字が並ぶ。偶然にも「LobotomyCorporation-Branch」も略すとLCBになり、関連をにおわせている。そのほか、レーティングを示す「Mature 17+」や、イタリアの詩人ダンテ・アリギエーリの「神曲」から引用された「Lasciate ogni speranza, voi ch’entrate(この門をくぐる者は一切の希望を捨てよ)」といった文言も記載されているが、本作は多くが謎に包まれたままだ。
 

 
韓国のゲームメディアINVENの6月のインタビュー記事によると、「LobotomyCorporation-Branch」では、『Lobotomy Corporation』のエンディング以降にダンジョン化したL社を訪れ、探索するゲームを作りたい、と述べられていた。探索する過程においては、アブノーマリティーの特徴や特別な恐怖感も活かせるだろうとしている。また、リリースするプラットフォームに悩んでおり、7月から8月頃に決まりそうだとも語られていた(INVEN)。

一方、韓国のゲームメディアGameMecaの6月のインタビュー記事によると、「LobotomyCorporation-Branch」の構想公開後に大きな投資を受け、公開時よりも多様な開発が可能になったため、次回作がどのようなゲームになるかは確定されていないという。ただし、ダンジョン化したL社の探索というアイデアは気に入っており、そのまま持っていくつもりだとも語られている。そのほか、継続したストーリーが描かれるライブサービス型のゲームを作りたいという願望や、都市を育てるシムシティのようなゲームも構想されているようだ(GameMeca)。いずれにせよ、「LobotomyCorporation-Branch」のアイデアは捨てられておらず、「LimbusCompany」とも関連があるのかもしれない。

LimbusCompany」については、Twitter上で画像などが公開中。また『Library Of Ruina』は、Steamで早期アクセス配信中であり、8月5日に正式リリース予定とされている。

Keiichi Yokoyama
Keiichi Yokoyama

なんでもやる雑食ゲーマー。作家性のある作品が好き。AUTOMATONでは国内インディーなどを担当します。

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