『Fallout 4』「ドッグミート」モデル犬の死を悼み、マイクロソフトとBethesda Game Studiosが約110万円を動物愛護団体へ寄付


マイクロソフトとBethesda Game Studiosは7月8日、米国メリーランド州の動物愛護団体Montgomery County Humane Societyに1万ドル(約110万円)を寄付したことを明かした。『Fallout 4』に登場する犬「ドッグミート」、およびそのモデルとなったジャーマンシェパードのRiverに敬意を表してのことだという。 
 

 
先月27日、ある悲しい報せが『Fallout 4』ファンに届いた。同作に登場するコンパニオン、ドッグミートのモデルが逝去したというのだ(関連記事)。歴代『Fallout』シリーズには、ドッグミートという名前を冠した犬のコンパニオンキャラクターが登場する。作品によって犬種はばらばらながら、いずれも主人公のために戦ってくれる心強いパートナーとして活躍してきた。『Fallout 4』におけるドッグミートを演じたのは、役者犬でもなければ警察犬でもない。当時Bethesda Game Studiosにてシニアデザイナーを務めていた、Joel Burgess氏の愛犬Riverが大役を務めたのだ。 

Riverは『Fallout 4』におけるドッグミート像をつくり上げるうえで、大きな役割を果たしたようだ。たまたま毛並みがポージング・表情の取り込みをしやすいものだったことから、ドッグミートの見た目はRiverのルックスをそのまま再現。ボイスも、可能な限り既存のライブラリを使用せず、Riverの肉声を収録して使用したそうだ。もっとも大きな役割は、ゲーム内におけるドッグミートの挙動を決定づけたことだろう。開発スタッフと散歩に出かけたRiverは、駆け足で先行しても立ち止まってスタッフたちの様子を確認する仕草を見せた。またときどき小枝を拾ってくる点など、Riverの飼い主を気遣うふるまいはゲーム中のドッグミートの行動方針に活かされているそうだ。 
 

 
Riverが亡くなった際には、飼い主のBurgess氏がこうした思い出や裏話を数多くツイート。多くの人の心を打ち、投稿は17万7000件以上のいいねと4万件以上のリツイートを獲得した。マイクロソフトとBethesda Game Studiosはこうした反響に応えるかたちで今回の寄付をおこなったようだ。Bethesda Game Studiosの所在地であるロックビルを含むモントゴメリー群のMontgomery County Humane Societyに約110万円を寄付したことが伝えられている。 

ゲームの歴史に名を残し、現実にも多くの遺産をもたらしたRiver。その活躍は、今後も『Fallout 4』ファンの心に残り続けることだろう。