『RimWorld』大型DLC「Ideology」発表、大型アップデート1.3もテスト配信開始。“カニバリスト村”から“ヌーディスト集団”まで理想のイデオロギーを設定可

Ludeon Studiosは7月5日、コロニー運営シミュレーション『RimWorld』の大型アップデートであるバージョン1.3のオープンベータテストを開始。ならびに新DLC「Ideology」を発表した。

インディーゲームスタジオLudeon Studiosは7月5日、コロニー運営シミュレーション『RimWorld』の大型アップデートであるバージョン1.3のオープンベータテストを開始。ならびに新DLC「Ideology」を発表した。バージョン1.3については、約2週間後を目処に正式リリース予定とのことだ。


『RimWorld』は未開の惑星への入植者たちに指示をあたえ、生存と共同体の発展を目指す、コロニー運営シミュレーションだ。生存と発展をおびやかす脅威は、野生動物から自然災害、敵対的な近隣コロニーによる襲撃までさまざまだ。また、多彩な性格や嗜好を持つ入植者たちの心身の健康を保つことも、コロニー運営のかなめとなっている。

本作はゲーム内イベントをつかさどる「AIストーリーテラー」を導入しており、各AIに固有の特徴をもって、プレイヤーの状況に応じたイベントが発生する仕組みになっている。プレイヤーのAI選択やゲーム設定によっては、ゆっくりとコロニーを成長させる街づくり的な楽しみ方も、極悪難易度で可能な限り早い惑星脱出を目指す緊張感あるプレイも可能だ。


今回テスト配信されたバージョン1.3には、ゲームプレイ要素の追加やQoL関係の改善など、多岐にわたる内容が盛り込まれている。まず目玉となるのは、「動物小屋とフェンス(pens-and-fences)」システムだ。以前のバージョンでも、動物を手なづけてペット化すること自体は可能だった。しかし、手なづけた動物は共同体の一員として扱われるものの、ペットエリア以外も自由に動き回るため「ベッドルームを牛が我が物顔で通り過ぎる」などの状況が発生していた。

バージョン1.3で向上された動物飼育システムは、動物を適切な場所で管理することを可能にするものだ。動物をひとつの場所に集めて管理する手段としては「マインドコントロール」が存在したが、そうした無理矢理な方法を選ぶことなく、建築した牧場ゾーンで動物を飼育できるようになる。


また、他の近隣勢力との親交度(Goodwill)システムにも改善がなされ、なぜ友好的になったのか、またなぜ敵対したのかという理由が把握しやすくなった。敵対勢力の襲撃における戦略にもバリエーションが追加されており、「壁を破壊する」または「トンネルを掘って迂回してくる」などの戦術を取ってくるように。強固な要塞を構築したとしても、襲撃時には敵の行動により目を配る必要がありそうだ。戦闘時のフォーメーション操作にも改善がなされており、一回のマウス操作で入植者を操作し、戦線を構築することが可能に。ダウンした入植者を他の入植者に命令して簡単に安全地帯に運べるようになり、入植者に回復薬を持たせて戦闘中すぐ使えるシステムも導入された。


ほかの改善点としては、各UIに検索バーが追加されている。長いリストを目視で探し回る必要がなくなり、目的の項目を一発で探し当てられるようになる。その他、入植者の外見へのヒゲの追加や、キャラクターのレンダリング方式の変更により、負傷や治癒の痕跡、身体改造などがはっきり見て取れるようになったとのことだ。詳しい内容については、英語となるがSteamストアページのニュース投稿、およびバージョン1.3のパッチノートを参照されたい。

また、今回の発表では拡張パック「Ideology」についても告知。内容について紹介されている。Ideologyの配信形態は明らかにはされていないものの、発表内容からは過去の有料DLC「RimWorld – Royalty」と同様に有償拡張版として展開されることが予想される。その内容は表題のとおり、共同体の信仰や信条などの“イデオロギー”をカスタマイズして、より深いロールプレイを可能にするもののようだ。

Ideologyの要素を紹介するスクリーンショットからは、人肉食やドラッグ使用の可否、“キノコ食”が受け入れられるかどうかに至るまで、多種多様な信条が存在することがわかる。プレイヤーはこうした要素を通じて、「樹木崇拝の食人村」から「ヌーディスト集団」まで、理想のイデオロギーを設定することが可能とのこと。固有の儀式や建築物、特別な社会的地位などもカスタマイズ可能となっている。プレイヤーの“脳内設定”をゲーム内で具体的に設定することが可能となり、理想の共同体作りがより捗りそうだ。Ideologyではローグライクタイプの遺跡探検要素も実装されるほか、今回発表された以外にも多数の要素が盛り込まれるとのことだ。


『RimWorld』開発チームはModコミュニティを重視しており、今回のバージョン1.3をテスト配信する意図としてはMod制作者の最終確認用という側面もあるようだ。本作はバージョンをまたいでのMod利用が簡便になるよう設計されており、Mod制作者の新バージョンへの対応の手間はかからないか、かかっても長くて数時間とのこと。Ideologyについても、テストをおこなったMod制作者は「おおむね簡単にModが作れる」と述べているとのことだ。

『RimWorld』バージョン1.3テストは現在Steamにて配信中。正式リリースは約2週間後を予定している。拡張パック「Ideology」の配信形態および時期については、続報を待ちたい。

Sayoko Narita
Sayoko Narita

貪欲な雑食ゲーマーです。物語性の強いゲームを与えると喜びますが、シューターとハクスラも反復横とびしています。

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