デッキ成長型カードゲーム『ハートオブクラウン』新デジタル版発表。「フェアリーガーデン」や第2版のカードを収録し、マルチプラットフォーム対戦にも対応予定

FLIPFLOPsGAMEsは6月12日、『ハートオブクラウン』の新しいデジタル版を発表した。拡張「フェアリーガーデン」や第2版のカードが含まれるほか、マルチプラットフォーム対戦にも対応するそうだ。

FLIPFLOPsGAMEsは6月12日、『ハートオブクラウン』の新しいデジタル版を発表した。新デジタル版には、拡張「フェアリーガーデン」や第2版のカードが含まれるほか、マルチプラットフォーム対戦にも対応するそうだ。

旧デジタル版のスクリーンショット


『ハートオブクラウン~』は、2人組の漫画家FLIPFLOPsが手がけた、デッキ成長型のアナログカードゲームである。本作の舞台は、跡継ぎが決まっていない中、皇帝が病に倒れた帝国。プレイヤーは、帝国の有力者の1人である。早急に新皇帝を即位させ、世界を安定させるために、プレイヤーは皇帝の直系である2人の姫を含め、姫たちの中から後継者候補を擁立。貴族や有力者からの支持を取り付け、後継者候補を新皇帝へ即位させるべく動いていく。

プレイヤーは、ゲーム開始時点でデッキに7枚の農村と3枚の見習い侍女を所持している。農村を含めた領地は、手札から使用すると税収としてコインが獲得でき、コインを使って新たなカードを購入。上位の領地カードである都市や大都市、特殊能力が発動する行動カード、継承争いに関わる継承権カードなど、ターン毎に新しいカードをデッキへ加え、継承点を20点以上獲得し戴冠式を終わらせれば勝利となる。細かな違いはあるものの、基本的にはデッキ構築型のアナログカードゲーム「ドミニオン」に近いルールが採用されている。

本作の特徴は、新しい皇帝へと即位させるプリンセスを擁立する点だろう。プレイヤーがターン中に6コインを支払うと、擁立する後継者候補が選択可能。プリンセスには「購入するカードの価格が下がる」「トークンを消費して追加ターンを得る」「継承点を6所持している」といった、それぞれ異なる能力が設定されている。姫の能力によって、その後のゲームプランが変化。すでにほかのプレイヤーに選ばれたプリンセスは選択できないため、駆け引きも発生するなど、プリンセスの擁立が大きな焦点となっているわけだ。


今回発表されたのは、『ハートオブクラウン』の新しいデジタル版だ。同作のデジタル版としては、国内の同人ゲームサークルillucalabが開発し、2012年8月に初頒布された『ハートオブクラウンPC』が存在しているものの、拡張セット「フェアリーガーデン」以降のカードは追加されていなかった。

新デジタル版では、フェアリーガーデンと第2版を含むカード群が収録。新しいネットワークシステムにより、マルチプラットフォーム対戦にも対応しているという。PC以外のリリースも視野に入れられているのかもしれない。公開された動画では、グラフィックの変化が確認できる。左上に、動くプリンセスの姿が映っているほか、新デジタル版では卓上でゲームをプレイするのだろう。そのほか、デジタル版のネットワーク検証用に作られたミニゲーム『ハートオブスローン』もリリース予定。新デジタル版には旧デジタル版から引き続き、 illuCalabのEIKI`氏やくじららぼのえぅ氏が関わっているようだ。


FLIPFLOPsGAMEsからは、基本セット『Heart of Crown~ハートオブクラウン~』のリリース10周年を記念し、『ハートオブクラウン』シリーズの第2版制作が発表されている。第2版では、PC版の膨大なプレイログをベースに、手番順の有利不利やカードの強弱など、ゲームバランスを再調整。具体的に調整されるカードとしては、汎用性と勝率が高すぎたというプリンセス「双子の姫 レイン&シオン」や、御用商人/図書館/斥候などが対象に挙げられている。カードテキストのブラッシュアップや新規コモンカードの収録、イラストの刷新、防衛カードの廃止も予定されている。

ハートオブクラウン』新デジタル版は、現在制作中。第2版に関する情報は、公式サイト内で公開されている。

Keiichi Yokoyama
Keiichi Yokoyama

なんでもやる雑食ゲーマー。作家性のある作品が好き。AUTOMATONでは国内インディーなどを担当します。

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